週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 7/8号
2014/7/1更新

マクロイの決断
「リオ五輪はアイルランド代表で」

 果たして英国かアイルランドか? 2年後のリオ五輪でどちらを選ぶかが注目されていたローリー・マクロイだが、アイルランド代表として出場することを発表した。

 112年ぶりにゴルフのオリンピック競技復帰がわかって以来、うれしいはずのニュースがマクロイにとっては悩みの種になった。昨秋来日したときも五輪に関する質問は事前に本人サイドからNGの指示。

 日本人にはあまりピンとこないかもしれないが、彼の故郷・北アイルランドにおける紛争問題はイギリス最大の政治課題。五輪に関してマクロイは(北アイルランドを含む)英国、アイルランドのどちらを選んでもよかったが、どちらを選んでも政治的、宗教的論争に巻き込まれる可能性があったのだ。

 そんななか、地元で行われたアイリッシュオープン直前、マクロイがアイルランド代表として五輪を戦うと明言した。「ジュニアの頃からアイルランド代表として国際大会に出場してきた。オリンピックもそうしたい。自分にとってそれが正しい決断だと思う」

 マクロイのこの発言を受け、英国のブックメーカーはすぐさまアイルランドが金メダルを獲る確率をオッズ上位の7倍に跳ね上げた。  

 五輪へは国籍に関係なく世界ランク上位15位までの選手が無条件で出場できる見通しのため、順当ならマクロイの出場は確実だ。

 晴れやかに「正しい決断をした」と語ったマクロイだが、これまで熟考に熟考を重ねたのは「ほかの人にどう思われるかを気にしていたから」と複雑な心境も打ち明けた。

「でも、アマチュア時代からアイルランドの国旗を背負って戦ってきたのだし、五輪でもそうすることが自分にとっていちばん自然なんだ」

 2年後マクロイが目指すのは表彰台のいちばん高い壇だ。

 
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