ジョーダン・スピースが史上最小タイスコアの18アンダーをマークした今年のマスターズ。理由のひとつとして「グリーンが遅かった」という声、しきりだったが……。
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例年なら"ガラスのグリーン"と称され、それがスリリングなゲームを演出するのだが、今年はアプローチでピンの真逆に打つようなシビアなシーンは少なかったようだ。
タイガーや松山英樹も「グリーンが遅い」と発言、さらに「やけにグリーンが色濃く見えた」という視聴者の意見も聞こえてきた。
コース設計家の・川田太三氏によると「マスターズに限らず、メジャーのグリーンは天候や自然に鑑みながら、固めて短く刈り込み、極限の状態に仕上げていきます。芝芽の数も重要で、1センチに芝芽が20本なら超高速、27~28ならまあ速いレベル。今年のマスターズは30本くらいあったのでは。だから芽が詰まって濃い緑になって見えたのではないでしょうか。冬季の天候が順調で、芝も育ちすぎだったかもしれません。樹木などの緑も色濃くきれいでしたから」という。
加えて今年は試合直前、また試合中も夜な夜な雨が降り、蒸し暑く、風がないのでグリーン自体もウェットで、芝も乾かない悪循環となった。ハイスコアの陰にはこの芝の状態と、無風であったことがあるようだ。
それにしても、毎年、前年よりグレードアップを期待されるグリーンキーパーの苦労はいかばかりだろう。華麗なる祭典の舞台の裏側では、胃が痛くなるような"もうひとつの戦い"が繰り広げられているのだ。
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