週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 11/26
2013/11/19更新

暴力団問題で揺れるPGA
総辞職し再スタート誓う

 日本プロゴルフ協会(以下PGA=森静雄会長)は代議員91人が総辞職する前提で出直しを図っている。

 PGAでは、前田新作副会長と阪東忠義理事が暴力団幹部と一緒にプレーや会食をした問題の処遇をめぐり、ドタバタが続いていた。

 相手が暴力団であることがわかった後も黙っていたため悪質とみなされ、10月28日の理事会で2人の退会処分が決定。その際、再発防止策の概要も明らかにされた。同時に、代議員の総辞職についての話もあったが「強制辞職は不可能な上、日程的にも難しい」とし、代わりに全会員による信任投票を行うと発表。しかし、11月5日の理事会後、一転して総辞職の方向を示した。

 総辞職から再選挙への流れは、11月中に代議員に辞任の意思を確認し辞表を取りまとめ、来年1月に全国14地区で代議員選挙を実施。新・代議員から各地区の理事を選出し、2月末の総会で新会長を決め、新執行部を発足させる運びとなっている。  

 現理事のひとりである青山薫プロは、「反社会勢力との問題は過去にもあった。そこで(暴力団排除条例が全都道府県で施行された)11年10月、PGAは『一度区切りをつけて今後はすっぱり断ち切ろう』と仕切り直した経緯があった。でも、今回の件はその後に起きてしまった。だから2人の処分にとどまらず、総辞職するのはケジメだと思う」と話し、PGAの決定に理解を示した。そのうえで、プロゴルファーとしての苦しい胸の内も語った。

 「難しいのが、頼まれてレッスンした後になって暴力団関係者だと知ったとしたら……。店に来た客の素性をすべて把握することなんて(他の職業でも)できないと思うんだ。だからこそ、万が一、関係してしまったことが後でわかった場合の対応が非常に大事に なる。その時点で毅然と関係を断ち切る勇気が必要だね」

 再発防止策のひとつに「理事会の議長を務める外部理事任命を検討すること」がうたわれている。それも、会長と同様の権限を持つ外部理事を任命する方向だ。これまでも外部理事が入ってはいたものの、最終的には会長を含めた〝プロゴルファーの論理〟がまかり通ってきたのも事実。これを機に、組織の根本的な体質が変わることを祈りたい。


【関連記事】
2008/11/4 暴力団コンペに出た小林旭の処遇。PGAの対応は?
2006/7/18 「PGA前会長ら3人逮捕問題」の続報

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト