週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 1/8・15
2013/1/7更新

目指すは「地味だけど玄人っぽいゴルフ」
43歳賞金王・藤田ミニインタビュー

43歳にして初の賞金王に輝き、念願のマスターズ切符も手に入れた藤田寛之。2012年のゴルフ界の主役を直撃した。


“勝って当然”と思われるプレッシャーにも悩まされた。キングへの道は平坦じゃなかった

――賞金王の実感は?

藤田 周りの反応が凄いので、ようやくわいてきました。タイの試合に出ても『日本のナンバーワンおめでとう』っていわれて。すごい勲章を手にしたな、っていう感じがしました。優勝とはまた違うというか。勲章だから後世にずっと伝えられる気がします。

――シーズン終盤、体調が相当悪そうでしたが、日本シリーズは完全優勝。盤石なゴルフができたのは?

藤田 直接的ではないですが、ダンロップフェニックスでルーク・ドナルドと一緒に回ったのがひとつのきっかけにはなったかもしれません。飛距離はほとんど一緒なのに、正確性の素晴らしさに僕のほうが息苦しさを感じてしまったというか。常にベタピンとかじゃなくて、ミスの許容範囲の狭さに驚いたわけです。ああいうゴルフを見られたっていうのは僕のなかで大きなモチベーションになりました。

――世界ランクアジア勢最高の43位。マスターズ出場決定ですが、フェードからドローへ変えたのもオーガスタを見すえてのこと?

藤田 正確にはドローではないです。でも以前のようにカットに振るイメージではなく、スクェアに振ろうとしていて、そうすればオーガスタで求められるドローに対応できるんじゃないかというレベルです。僕のフェードは曲がり幅が大きいので、その球筋に対してマスターズでは凄く狭いエリアに打つことを求められる。出球を左に出そうとすると松の木にぱちっと当たったりする。『マスターズ行きが決まってから、ドローに変えます』じゃ遅いんです。試合と練習は違うので、試合中にイメージをつくっておきたかった。よくショートゲームでカバーできるでしょ、っていわれるけど、オーガスタのグリーン周りって、じゅうたんからフローリングにアプローチしている感じで全然止まらない。その対策も急務ですね。

――“藤田寛之が目指すゴルフ”とは?

藤田 迫力のある“”魅せるゴルフ"とは反対の、地味だけど玄人っぽいゴルフ。プロは職人です。ほかの人に何かを感じてもらったり、人のできないことをやらなきゃいけない。その域に達するまで努力し続けるのがプロじゃないですか。前からいってますけど、プロに『あの人プロだね』っていわれるプロになりたい。あとは、メジャーにただ出るだけじゃなく、海外で結果が出せるように頑張りたいです。

 
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