週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 8/14号

2012/8/6更新

つたないキャディでR＆Aを怒らせた
サッカーのテベス

　先の全英オープンで最下位に沈みながら注目を集めた選手がいる。アルゼンチン出身のアンドレ・ロメロ（世界ランク111位）という無名選手だ。なぜ注目を集めたか。最終日、サッカー界のスーパースターがロメロのキャディを務めたからである。

　予選ラウンドを15位タイでクリアしたロメロだったが3日目「77」を叩いて70位タイに急降下。すると同地に観戦に来ていた同郷の友人カルロス・テベスが「俺にバッグを担がせろ」と直談判。

　テベスといえば香川真司が移籍したことで話題の名門クラブ、マンチェスターユナイテッドを経て、現在はマンチェスターシティに所属する世界トップクラスのストライカー。百人力を得たロメロは最終日に猛チャージ……のはずだった。

　ところが、出だし直後からダブルボギーとボギーの山を築き、12オーバー82の大叩き。ブービーのジョン・デーリーに４打差をつけられ“ぶっちぎり最下位”に。

　担いだテベスは「楽しかった。最高だよ。だって誰もが憧れる全英だからね」とご満悦。ロメロも「自分のゴルフが悪かっただけ。テベスは毎ホール、僕が自信をなくさないよう努力してくれた」と友人のアシストを強調した。

　だが主催のR＆Aはご立腹。バッグを担いだままグリーン上を歩くなどのキャディ・テベスの振る舞いを「完全なる愚行」と非難した。

「いやぁキャディバッグが重くて肩に食い込んじゃったよ」とおどけるテベス。だったらグリーン周りでバッグを下ろせばよかったんじゃない？