週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 8/9号
2011/8/1更新

全英コースは「若造には10年早い」
キビしいリンクスばかり




 今年の全英は42歳のダレン・クラークが20回目の挑戦で栄冠を勝ち取った。2位も41歳のP・ミケルソン。61歳のT・ワトソンもホールインワンも含む22位と健闘。今年のほかのメジャー、マスターズ(C・シュワーツェル26歳)、全米オープン(R・マクロイ22歳)と比べて、熟年の活躍が目立った。その理由は――。

 やはり、全英特有のリンクスという舞台、自然環境によるものだろう。リンクスでは1日に四季があるといわれるくらい、天候は激変する。それが4日間も続くのだ。 若造には厳しい舞台で、経験豊かな歴戦のつわものでないと応戦できないというわけ。

「女性が憧れの高級ブランドバッグを買ったとします。でもそれ一つだけではレジャー、葬儀などすべてはまかなえない。ところがマスターズや全米なら一つだけで通用することもある。それが全英ではないのです」と、面白い比喩をしてくれたのは全米オープンで競技委員経験もあるコース設計家川田太三氏。




 リンクスは海砂が風に運ばれてコンター(等高線)が自然にできる。ボールがどこにキャリーするかで跳ね方が違う。「ゴルフは不公平が公平」といわれるゆえんだ。コンターはフェアウェイを平坦にせず、雨水の流れる溝もつくる。なので、真っすぐ打って、高い球でピンの真上からグリーンに止めるという米コースの攻め方とは異なる。さらに問題は風。今年のセントジョージズはドーバー海峡に面し、風が強烈なことで有名。その点、リンクスながら市街地に近いセントアンドリュースオールドコースなどは、昨年のように平穏な日が続くこともある(優勝は27歳のL・ウェストハイゼン)。

 今年、42歳のクラークが経験という引き出しから、直球、変化球、低い球と七色のショットを駆使して勝ったことは、当然といえば当然かもしれない。

 
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