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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/14号
2009/4/3更新
アジアツアー・セイルOPで
世界記録32アンダーを出したC・ニラットの素顔

 インドでゴルフの世界記録が生まれた。3月22日に終了したアジアツアーのセイルオープンでタイ出身のチャプチャイ・ニラットがなんと62‐62‐65‐67の256、32アンダーで2位に11打差をつけて優勝したのだ。日本人にはまだあまり馴染みがないニラットの素顔に迫った

 72ホールプレーでは、2003年のオーストラリアで開催されたジョニー・ウォーカークラシックでE・エルスが作った29アンダーという記録がアジアツアー、欧州ツアーでの最高記録。

 米ツアーでは、やはり03年のメルセデス選手権でエルスが、ハワイのカパルアで31アンダーという記録を作っている。

 しかし、このメルセデスではパーが73だったこともあり、今回の32アンダーというのは、世界のツアーのなかでは文句なしの世界記録ではないかとされているのだ。

 最終日の最終ホールでバーディをとって32アンダーとしたニラットは、「最終日、パットの調子が悪くて失望した。でも優勝できてこんなにうれしいことはない。目標は優勝することで、世界記録を作ることではなかった。今は自分の最高のゴルフができている。この調子を維持して、これから勝利を重ねることができると良いね」などと語っているのだ。

 これで最終日もパットの調子が良ければ、どんな記録が生まれたか、想像もできない。

 このニラット、歳ははまだ25歳だが、プロ生活はもう10年にも及ぶ。15歳の年に自活するためにプロ転向をし、当初はタイのミニツアーでプレーしていた。

 07年には、アジアツアーでチャイナクラシックンなど2勝を挙げ、同ツアーの賞金ランキングも2位になっているのだから実力はあった。

 今回の大会でも「プレッシャーは感じなかった」と本人は語っているが、2勝をした07年には、2週間ほどタイで僧侶になる修行を積んで、瞑想することがゴルフに役立ったとか。年末には米ツアーのQスクールに挑戦して、来年は米ツアーを主戦場にする計画という。

 もちろん、32アンダーの世界記録といっても、ゴルフの場合、開催コースも異なれば、コンディションの違いでスコアも大きく変わってくる。

 しかし、今回のセイルオープンが開催されたインドのクラッシックゴルフリゾートは7114ヤードのチャンピオンコース。しかも、2位に11打差の大差をつけての優勝。1日、18ホールでは59というスコアも出るが、4日間を通してのスコアというのは、ニラットの実力が本物であることを示していることは間違いがないだろう。

 ニラットの最初の2日間の124というスコアは、米ツアーでは、2000年のWGC-NEC招待でタイガー・ウッズが作った125という記録をも1打上回っている。

 大記録を打ち立てたニラットの将来に注目したい。

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