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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/29号
2008/4/17更新
国内にいくつある?
“思いやり予算”で運営される米軍ゴルフ場の現状

 4月1日、民主党議員の在日米軍基地内ゴルフ場に関する質問に対し、福田康夫首相からその答弁として、ゴルフ場は全国に10カ所あることが明らかになった。駐留経費の日本側負担(思いやり予算)が始まってから30年目にしてようやく基地内ゴルフ場の内情の一端を知ることができるようになった。

 ゴルフ場の全貌までは、基地内ということもあり明らかにされてはいない。質問主意書には、在日米軍から防衛省・自衛隊に貸与されているプレーのための「会員証」についての実態を問い質しているが、その存在について明確な答えはない。

 また、上記職員の利用についての質問にも、調査のためには膨大な作業が必要なため困難としている。

 基地内には米国人以外は原則出入りできないのだが、現実には多くの日本人がプレーをしている。利用料は、平日18ホールで、8500円~1万1000円、週末18ホールで1万1000円~1万3000円と回答している。

 米軍当局によると「基地内のゴルフ場については、米軍人5万人、国防総省職員5000人とそれらの家族4万3000人のための福利厚生施設として運営している」という。

 日本人の利用については、各基地の上級司令官の裁量により、「名誉メンバーシップ」のカードを、友好関係維持のため1年1回見直しながら更新している。そのため日本人の利用度は、各基地によって異なる。米国人の紹介は必要というものの、日本人の大規模なコンペを開いているところもある。

 また、沖縄では本土と比べるとかなり緩やかという。バニヤンツリーGCは本格的な18ホール、知花GCとハブリンクスGCは9ホールで、多くの日本人がプレーしている。

 神奈川の厚木GCでよくプレーするJ・Yさんは「基本はカートで18ホールスルー、手引きも選べる。メンテナンスはそんなによくない」と話す。

 野党などから追求されているものに、基地内従業員の人件費問題がある。ゴルフ場関連では、防衛省によると、全国で日本人従業員は52人。内訳はクラブマネジャー1人、用具の貸し出しや回収業務を行う係が4人、芝刈りなどコース整備が47人。

 これに対し人件費負担は日米地位協定違反と野党は指摘する。しかし、政府・与党は4月3日思いやり予算の3年間延長を提案、衆院本会議で可決した。

 日本国内でも社団などの名門ゴルフ場は、メンバーの紹介がなければプレーできないコースは少なくないが、クラブによっては、地域住民に開放するイベントを行うところもある。

 思いやり予算自体の是非はともかくとして、税金で賄われているのであれば、基地内ゴルフ場もそうしたイベントをもっと多く行ってくれればありがたいところ。それがひいては日米の交流につながると思われるのだが……。






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