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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/8号
2008/3/28更新
マスターズへタイガー絶好調のなか
“デーリー事件”のせいで今田竜二失格

 タイガー・ウッズの進撃を止めるのは、一体誰なのか? マスターズが近づいてくるなかで、1人ウッズだけが絶好調。ストッパー役であるはずのビッグネームたちは、何らかの不安材料を抱えている。そのマスターズを前に自力でマスターズ出場をもくろむ今田竜二にアクシデントが勃発、タイガーを取り巻くプロたちの動向を探った。


とんだとばっちりでパーマー招待に失格となった今田

 ホンダクラッシックで優勝したアーニー・エルスは、先頃5歳になる息子のベンが自閉症であることを公表した。「自分の人生も、人生の優先順位も変わった」ということで、ここ一番ゴルフに集中できていないことが明らかとなった。

 45歳のビジェイ・シンは、アーノルド・パーマー招待の前週に消化器系が菌に冒されたとかで、5日間で8キロも痩せてしまっていた。そのためもあってか、週末に体力が持たず、2日目までトップだったもののあっさりタイガーにベン・ホーガンと並ぶツアー64勝を許してしまった。

 フィル・ミケルソンに関しては、以前にも紹介したが、オフシーズンは、呼吸器系の問題で、まともに練習ができなかったという。成績だけ見ると、ミケルソンやエルスは優勝しているし、シンも悪くない。しかし、タイガーが出場している試合となると、ほとんどのプレーヤーが、なにやら、蛇ににらまれたカエル状態で、ビッグネームたちには、あまり期待できそうにない。

 パーマー招待では、最終18番ホールで、タイガーが約8メートルのバーディパットを沈めて、米ツアー5連勝目を勝ち取ったが、内容的には今季初出場したビュイック招待から比べると見劣りするものだった。

 重要な所でパーセーブをし、長いパットを決めるなど、確かにタイガーを褒めるべきなのだろうが、それよりも他のプレーヤーたちが萎縮してしまっているのが、タイガーの強さの秘密といえるだろう。やはり、ここはタイガーを恐れない、若い世代に期待をかけるしかなさそうだ。

 そのタイガーが当面の目標としているのがマスターズ。マスターズは、現在日本人で招待が確定しているのは、片山晋呉と谷口徹の2人だけだが、実はもう1人、今田竜二が“当落線上”にいる。今田は今年、ビュイック招待とポッズ選手権の2試合で2位になり、ノーザントラストで5位に入賞するなど、波に乗っている。

 本来なら、パーマー招待で、活躍し一気にワールドランキングの50位以内に入ってマスターズの出場権を確保したかったのだが、なんと試合前日にブッチ・ハーモンにコーチ契約を破棄されたジョン・デーリーのプロアマ不参加のとばっちりを受けて、試合失格になってしまったのだ。

 今田はこの試合、補欠リストの3番手になっていたが、「前日のロッカールームにプロアマ戦は午後のスタートと書かれてあったようで、そのつもりでいたはず」(関係者)。

 ところが、デーリーの欠場で、その枠を埋めるべく急遽午前のスタートとなり、今田と補欠リスト5番手のニック・オハーンに声がかかった。

 が、2人ともに現場におらず、失格となってしまった。プロアマに出なければ、本戦にも出場できない。このルールをもろに適用されてしまったのだ。

 今回の場合、補欠リストの奇数番は午前中のプロアマ出場と決まっていたということだが、そもそもの発端はロッカールームの指示に誤りがあったとしかいいようがない

 この時は午後のスタートが予定されていたイアン・ポールターが現場にいたことから、彼がデーリーの代わりにプロアマ戦に出場。結局、失格となった今田の代わりに、マイケル・レツィク、オハーンの代わりにピーター・ロナルドが出場したのだ。

 ちなみに補欠リストのトップであったフレドリック・ジャコブソンは、健康上の理由で、参戦を辞退していた。今田にとってはハプニングだけでは済まされない出来事だったのだ。

 まだ、今田のマスターズ出場の可能性はあるが、学生時代はタイガーと戦い合っただけに、最後まで望みを失わず頑張ってもらいたいものだ。

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