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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 12/11号
2007/11/29更新
「プレーオフ」の日程・賞金を改革。
スポンサーも金融系増の08年米男子ツアー

 先頃、来シーズンの米PGAツアー日程が発表されたが、中でも注目したいのは、フェデックスカップのプレーオフの改革だろう。今年は日程がつまるなど色々問題も多かったが、さて08年はどうなるのだろう。

 まず第1に、今年のプレーオフは、4試合連続して行われたが、来シーズンは、最初の3試合は連続して行われるものの、「4試合目のプレーオフの最終試合であるツアー選手権は、2週間おいて、ライダーカップの直後に行われることに決まった」(T・フィンチェムPGAツアーコミッショナー)のだ。

 これは、4試合連続のプレーオフでは、スケジュールがタイトすぎて、今年のタイガー・ウッズやフィル・ミケルソンのように、最低1試合は休んで、参戦しないなどということが起こる可能性があることと、米欧の対抗戦であるライダーカップが、テレビ契約のために日程をずらせないこと。

 ライダーカップがツアー選手権の翌週の開催ではその準備ができないといった事情があったためだ。

 ある意味では、ツアー選手権には、ライダーカップに出場するアメリカチームの選手の方が、欧州チームの選手より多く、疲れきったままでのライダーカップでは、アメリカチームに不利になるという思惑もあったようだ。

 いずれにしても、これで、プレーオフに欠場するトッププレーヤーの数は減るものと思われるが、何よりインパクトが大きいと思われるのが、プレーオフのボーナスだろう。

 今年は、全額「引退基金」(年金)にまわされてしまった総額3500万ドルのボーナスだが、来年からは、その内の1650万ドルがトップ10のプレーヤーに現金で支払われ、残り1850万ドルがプレーオフに参戦した150名のプレーヤーの年金としてプールされることになったのだ。

 具体的に言えば、プレーオフに優勝したプレーヤーは1000万ドルのボーナスのうち、900万ドルをキャッシュで貰い、残り100万ドルが年金に回されることになった。

 この年金は45歳以降、引退を表明した時点から、支払われる形になるが、「貰える頃には、生きているかどうかも分からない」とタイガー・ウッズが批判をしていたように、全額年金の方に回される今年のシステムに対しては、不満が続出していたのだ。

 加えて、このボーナスを巡るポイント争いに関しても、まだ具体的には決まっていないが、プレーオフ4試合のポイント配分を、「調子の良いプレーヤーが、最後までプレーできるように」(フィンチェム・コミッショナー)検討し直しているということだ。

 このボーナス賞金とポイント配分の改善が行われれば、プレ-オフで、賞金王が大逆転で入れ替わることも起こりやすくなり、その分、試合が面白くなりそう、という訳だ。

 レギュラーシーズンの日程には、大きな変化はないが、来シーズンはトータル48試合、賞金総額2億7800万ドル(約306億円)というようにビッグなツアーとなる。

 いまや1試合の優勝賞金が1億円を越えるのは、当たり前になってしまっているが、これだけ大きくなると、スポンサーの負担も少なくなく、冠スポンサーの名前を見ていると、どんな企業の景気がよいのかも分かってくる。

 中でも目立つのは、銀行や金融系の企業で、13試合が、この系列。

 米国の銀行、ワコビア以外にも、バークレイズやRBC、チューリッヒ、ドイツバンク、あるいは女子のHSBCなど米国以外の海外の金融グループも増えてきた。

 あるいは、高級リゾート・不動産のギン、電気製品量販店のフライズ、引越し・倉庫業のポッズ、ITのEDS、CA、石油大手のバレロなど聞きなれない名前も多いが、これが時代の流れなのだろう。

 流行といえば、ジャスティン・ティンバーレークの名が冠についた試合が秋季シリーズで開催される。

 彼は5年ほど前にソロデビューしてから1700万枚以上のアルバムを売っている26歳のスーパースター。

 かつてのビング・クロスビー、アンディ・ウイリアムスのような、人気芸能人がホストとなる試合で、ゴルフが若い世代でも盛り上がるのではと期待されている。

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