> 雑誌・出版情報 > BACK 9 WEB
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 3/13号
2007/3/1更新
来年改定されるルールで
いよいよフェースの溝が規制される!?

 プロゴルファーや、トップアマには、かなり影響のあるルール改定が行われる可能性が出てきた。アイアン、ウェッジのグルーブ、溝の問題だ。先の1月に、USGAは、R&Aの協力のもと、クラブメーカー各社に、この溝に関する研究報告書を発送したが、それは、これまでのUSGAの見解を改めるもので、今後のルール改定に影響してくる可能性が高くなっている。

 この報告書では、「伝統的なV型の溝に比べて、現代の溝(U型溝)とフェースの加工技術は、ボールのスピン量を作り出すという点で、著しい進歩が見られる」という結論づけがなされているのだ。

 かつて、20年前後も前の話になるが、ピン社の名器といわれたピンアイ2が、スピンがかかりすぎて止まり過ぎるということで、PGAツアーから、その使用が禁止されたことがある。このときは、裁判問題にまで発展し、「角溝」問題として、世界のゴルフ界を震撼させた。

 結局、この事件は、ピン社が新製品を発表し、ピンアイ2が、自然に使用されなくなるまでの一定期間を設けて、禁止にする形を取る一方、USGAの当時の用品・ボール委員会のスチュアート・ブロッチ委員長が、U型溝とV型溝の違いは、「取るに足らないもの」と発表して、収束するに至ったという経緯がある。

 しかし、当時に比べると、ツアープロたちのスウィングスピードも非常に向上している上、「20年前に比べると、研究のための道具も揃っているし、研究者も増えているために、はるかに正確な調査が出来るようになった」(USGAディック・ラギーテクニカルディレクター)ということで、再研究を行い、前述のような結論に達したという。

 日本の業界関係者に言わせると「昨春の日本のゴルフフェアで、USGAが溝の研究をしていることを聞いていた。要は、USGAとR&Aが、ツアープロたちのラフから打ったボールが、グリーンで止まることに対して憂慮し、何とかしようとしているのだろう」ということだ。

≪ゴルフの尊厳≫を守るために、飛びすぎるクラブに対して、ドライバーフェースの反発係数やヘッドの大きさなどを制限はしたが、ボールを曲げても、スピンがかかるために、ラフからでもグリーンが狙えるのでは、片手落ち。

 飛距離よりも正確なショットが要求されるようにならないと、飛距離志向は変えられないというわけだ。

 実際、スウィングスピードの速いT・ウッズやP・ミケルソンなどにとっては、今年の統計では、フェアウェイ以外から打ったボールが、パーオンする確率が、66パーセント前後もあるのだ。

 この66パーセントというのは、ツアープロのパーオン率(ラフ、フェアウェイを含めて)のランキングでは、90~100位くらいの数字。つまり、タイガーやミケルソンといったプレーヤーは、ラフに入れても、普通のツアープロ並には、グリーンを狙えるという計算なのだ。

 USGAが調査したところによれば、100~200ヤードの距離のラフから、アマチュアがグリーンにオンさせる可能性は、わずかに 13.1パーセント。

 だから、このアイアンの溝、スピンの問題は、ほとんどアマチュアには、影響を及ぼさないと思われるが、トッププロの間で、これほど数字が高くなっていることを考えれば、USGAがなんとかしたいと考えるのも無理はない。

 USGAによれば、まだ、ルール改定のスケジュールも決まっていないし、U型溝を制限するにしても、どのような制限にし、どのようなテストを行うかも、決めていないという。

 加えて、ルールが変わるにしても、既存のクラブが、すぐに使用できなくなる、などということは、過去の例からいってありそうにない。

 しかし、来年08年は、4年に一度のルール大改定の年でもあり、この時期、報告書が出されたことには、穿った見方もしたくなるというものだ。

バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト

ゴルフ会員権情報
ゴルフダイジェストの会員権情報です