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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/31号
2006/1017更新
プロでも悩みはつきない!?
ツアーで人気の舶来パット練習器をウォッチング

 プロトーナメントの練習グリーンでは、近頃いろいろな形の練習器具が目につく。片山晋呉や横峯さくらなどトッププロが使う最新のパッティング練習器をウォッチしてみた。

 日本のツアーでパッティング練習器が流行し始めたのは4年ほど前から。以前は練習器自体アマチュア向けと見られていたが、米ツアーで実績のある練習器が持ち込まれると、多くの選手が興味を示し、さらにプロコーチがレッスンに取り入れることで、練習には欠かせないものとして認知されるようになってきた。

 実際にプロが練習器を使うことでどれほどのメリットが得られるのだろうか。プロコーチの内藤雄士氏に聞いてみた。

「パッティングでもっとも大事なのはアライメントです。なぜならパッティングは身体の動きが小さいので、ストロークの途中でアジャストすることができないからです。ボールの位置、肩のライン、グリップのポジション、そしてフェースの向きをきちんと合わせておかなければいけません。プロでも、これが狂うことがあります」

 プロの間でも強い選手、とくにパッティングを得意とする選手の影響力は大きく、口コミが広まるスピードも速い。男子ツアーで最も多くの選手が使用しているのが「アイライン」。

 これはラインの入ったミラープレートを芝の上に置くことで、目や肩の位置などアライメントの狂いをチェックできる器具だ。

 常に新しい練習器を探しては試す片山晋呉は、この分野でもトレンドリーダーといっていいだろう。レールに合わせてストロークすることでアライメントとストレートなストロークをマスターできる「パッティングプレーン」など、いち早く練習に取り入れている。

 また、ダレン・クラークなどを教えるパッティング専門コーチ、ハロルド・スワッシュ氏が開発した「ザ・レール」は、横峯さくらの父、吉朗氏の勧めで最初にさくらが使い始め、直後のパールオープンの活躍で火がついた。細長い定規のような形状のザ・レールは

「ヘッドを真っ直ぐに出さないとボールが途中で落ちてしまうので完璧なストロークが身につく」(井上信プロ)という。

 軽量で持ち運びもしやすいため、とくに女子ツアーでは古閑美保や天沼知恵子ら使用選手は40名を超えている人気商品だ。

 また、アマチュアには少し難しそうだがボールの先に2個のパチンコ球を置き、その隙間にボールを当てないよう打ち出す「ベルツ」にも熱中する選手が多い。

 このほか、これから人気が出そうなのは、2枚のプレートをパターフェースに装着して打点を正確にするカナダ製の「シンキット」。多機能で様々な使い方ができる練習器具も売られているが、プロはシンプルな器具を好む傾向がある。

「あれこれ機能がついている器具より、目的がはっきりしているものの方が、やるべき練習に集中できるからです」(内藤氏)というのがその理由だ。

 こうした練習器具の需要は、プロツアーでの流行を受けて、アマチュアの間でも年々高まっているようだ。

「その年に仕入れた商品はすべて年内に売り切れますし、早々と欠品になるものもあります」と手応えを口にするのはアイラインやベルツなどの輸入販売を手がける(株)ヤマニの真木敦氏だ。プロ御用達という文句に弱いのはアマチュアの常だが、

「ストロークを練習する器具もたくさんありますが、アマチュアの場合はまずアライメントを合わせる練習をしっかりしてから、その次にストロークを練習するべきでしょう」

 こう内藤氏が話すように、何でもかんでも使えば上達できるわけでないことを肝に銘じたい。

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