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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/18
2005/1/26更新
女子プロ人気の中で注目されたLPGA選挙
終わってみれば樋口新体制で4期目がスタート
 新たな樋口体制の発足が決まった。

 日本女子プロゴルフ協会は、04年12月17日の臨時総会で理事選挙を行い、新理事15人を選出。同時に理事の互選による会長、副会長を決定し、樋口久子現会長が、今年の2月にスタートする新体制でも継続して会長となることを決めた。

 97年に会長に就任して以来、4期9年目に突入した樋口新体制の顔ぶれは、石崎越子副会長、清元登子副会長が現状のまま残り、現体制途中で辞職した岡本綾子に代わって理事となった小林洋子が、新たに副会長を務めることになった。

 それ以外の理事は生駒佳与子、今堀りつ、井上裕子、入江由香、小林法子、鈴木美重子、中村悦子という現職が再選され、寺沢範美、原田香里、松尾恵が新顔として選出された。また、95・96年に1度理事を経験している山口喜美恵も再びその職についている。

 立候補、推薦により候補者を出し、選出するという新制度の下で初めて行われた選挙は、一見するとさほど大きな変化がなかったように見えるが、水面下では様々な動きが展開されたようで、興味深い。

 今回会員達の間では、樋口会長の再選については確実視する声が多かったが、その右腕を自認する樋口と同じ1期生の小林法子の再選については危ぶむ声が多かったようだ。

 現体制ではツアーを仕切るTPD(トーナメント・プレーヤーズ・ディビジョン)の部門長を務め、同時に事業委員会実行委員長という要職についている小林には「自分の考えを押し付けることが多く、相手の意見をあまり聞いてくれない」という元理事達の声が多く聞かれた。そのため、理事会においても新旧交代が囁かれていた今回の選挙の成り行きはLPGAを活性化させるためにも最大の関心事だったと言える。

 ところが実際の得票数については「決定した新理事のみを発表し、得票数や落選者については公表しない」(協会事務局)という方針をとっているため、詳細は明らかにされなかったが、3回投票して5名ずつ選出していく選挙方法から、おのずとその当選順位が取材の過程で洩れて来た。

 要するに3回目まで当選しない候補者は落選の危機にさらされ、ハラハラするはめになるのだが、結果的には「小林さんが3回目の投票の最後の1人として当選し、次点の人(伊藤礼)とは1票差」(関係者の証言)という滑り込みの当選で理事の座を獲得したようだ。

 その一方で、新理事ながら得票数が多かった38歳の原田を始め、44歳の寺沢、45歳の松尾という比較的若い新理事達が、現職最年少(35歳)の入江由香とともに、どんな新風を吹き込むことができるのか注目されている。

 樋口会長は立候補の所信表明で「時代のニーズに対応し、前回、2部門(TPD、GBD=ゴルフ・ビジネス・ディビジョン)にわけた体制のうち、これまで活性化に力を注いできたTPDはもとより、GBDもより明確な基本方針を立てて改革したい」ことを明かにした。

 同時に今年のツアー人気についても触れ、

 「ギャラリーが増えて注目度がアップしたが、この先も今年と同じかそれ以上にファンやスポンサーに喜んでいただけるようにしたい」と語ったが、実は選挙に先立ち、周囲に辞意をほのめかしという情報も飛び交っていた。

 最終的には翻意し、3選にこぎつけたのだが、そんな事情から、04年が最後の会長職という可能性も大きく、選挙は終わったものの新体制は任期が切れる3年後=ポスト樋口を見据えてのものとなりそうだ。

 宮里藍効果で今年、一気にブレークした女子ツアー。選挙に先立って発表された来年の日程では、試合数も賞金総額も増えて人気を裏付けた。

 だが、これを維持するためにも土台の強化が必要なのは言うまでもない。急に沸騰した人気を本物にし、長い目で見てツアーを発展させなくてはならないからだ。注目度が増している今だからこそ、来月にスタートする新体制の責任は、これまで以上に重い。

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