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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/14
2004年更新
賞金女王は不動に決定。
11人の初シードが誕生した女子ツアー
 賞金ランク上位20人と、今季のツアー競技優勝者のみが出場できる最終戦、LPGAツアー選手権リコーカップの結果を待たずに、大王製紙エリエール女子オープンを終えて、国内女子ツアーの賞金シード選手50人が確定した。

 8月に不動裕理が通算30勝を達成し、永久シード選手の仲間入りを果たしたため、まず彼女を除外。さらに39位にいながら突然シード権を放棄して、ツアーから引退する村口史子を除いた賞金ランク上位50人=52位までの選手が2005年度の賞金シードを獲得した。昨年に引き続き、11人という大量の初シード選手が誕生することになった。


シード落ちした選手は全部で13人。ベテラン安井純子の他に、米ツアーに専念していた東尾理子らが来季の出場権を失った
 まずは今年の開幕戦、ダイキンオーキッドでいきなり優勝し、不動裕理と賞金女王争いを繰り広げ、女子プロ人気の原動力となった宮里藍は、当然シード権を獲得。またヨネックスレディスで初優勝を果たした馬場ゆかりは、安定した成績で宮里同様に、最終戦出場権まで獲得して堂々のシード入りだ。

 8月のプロテストに合格後、ステップアップツアーに優勝。4試合の出場権を手にした横峯さくらも初シードを獲得。スポンサー推薦と合わせてわずか7試合で1734万7000円を稼いで公言通り、来季のツアー切符を手に入れ、同期の宮里に追いつくための最低条件を自力で整えた格好だ。

 佐々木慶子、阿蘇紀子、坂口由佳、山岸良子、渡辺聖衣子、前田久仁子、韓智淵、李定垠がこれに続き、全部で11人。これだけの新しい顔ぶれが、来季のツアーを賑わせることになる。

 また、かつてのシード選手で姿を消していたが、今回復活した選手も4人いる。LPGAの最年少理事として活躍している入江由香を筆頭に、呂暁娟、斉藤裕子、西田智慧子がカムバック組だ。なかでも西田は、土壇場のエリエールで単独5位に入り、400万円を獲得。見事に賞金シードに返り咲いた。

 一方、中野晶は最後の最後で西田に逆転されて52位となり、シード落ちしたはずだったが、その後にまさかのドラマが待っていた。99年の賞金女王、村口史子が大会が終わってから、バーンアウトを理由に引退を表明。来季のシード権を放棄したことで繰り上がって獲得。落ちかけていた地獄から天国に引き戻された格好だ。

 その一方で来年のシードを失った選手は全部で13人。ベテラン安井純子の他に、米ツアーに専念していた東尾理子らが来季の出場権を失い、希望者は11月30日からのファイナルQT(千葉・東急セブンハンドレッドC)に出場し、ツアー切符獲得の最後のチャンスに賭けることになる。

 ところで昨年は、賞金シードが50位までになった92年以降初めてシード獲得ラインが1000万円を割ったことが話題になったが、今年も昨年同様に900万円台が天国と地獄の境界線となった。

 これは言うまでもなく、賞金女王を争った不動と宮里が勝ちまくり、優勝しなくてもトップ10以内があたり前の状況で稼ぎまくったからに他ならない。2人合わせての獲得賞金が2億円を軽く突破しては、他の選手に回る賞金が目減りするのは当然だろう。

 いずれにしても、ここ数年、新陳代謝新旧交代の波が激しい国内女子ツアーは、今年、宮里ら若い世代の想像以上の活躍でますます拍車がかかった感がある。この勢いが続くのか、それとも10代、20代のヤングパワーに刺激を受けて、ベテランが意地を見せるのか、来季の成り行きが注目される。

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