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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 4/8号
2003年更新
「合わなかったから別スペックに交換します」
ダンロップ、カタナが交換キャンペーン
 どんな商品でも購入者が一度使った瞬間、中古品になってしまう。当然、売った側はその返品や交換は嫌がるものである。ところが、最近のゴルフ用品界では、そこをあえて「気に入らなかったら交換します」とアピールすることで、ユーザーの買う気に弾みをつけようという売り方が広がりつつある。

 本格的にシーズンインを前に、「合わなかったら交換します」と銘打ったキャンペーンを展開する大手ショップがある。ヴィクトリアゴルフでは先週まで、有賀園でも4月13日まで、各社のクラブを対象に、期間中に購入した場合、1カ月以内1回限りで、同一クラブのスペック違いに無料で交換できるサービスを実施、ユーザーに安心感を与えることで購入に結び付けているが、ショップに限らず、この春はメーカー自身が、直接同様のサービスを展開している。

「全国展開での実施は今回が初めて」と語るダンロップでは、今春新発売のハイブリッドCF1のドライバー、フェアウェイウッド、アイアンセットを対象に、前述同様の条件でスペック交換に応じる「ベストフィットキャンペーン」を今月末まで実施している(交換受付)。

「今は、どのメーカーも、できるだけ購入前に試打をしてもらってますから、購入後に合わないという不満が出るケースは減ってきています。交換OKのサービスは、それでも万一の時のために安心感を与えることで、少しでも購入の弾みを付けたいから。ですから、実際に交換を希望された方は、予想よりも少なかったと聞いています」(広報部藤田英明氏)と言う。

 どうやら「交換します」という謳い文句の割に、実態はそれほど利用頻度の高いサービスでないようだ。つまり、ユーザーにとっては“実利”ではなく、“安心感”が得られるサービスということのようだ。

 その点を上手く活用したのがカタナゴルフだ。しかも、キャンペーンのタイトルが凄い!「スライス撲滅キャンペーン」。実態は同様のスペック無料交換サービス(交換条件も同様)だが、対象クラブは同社がアベレージゴルファー向けに今月初旬から発売しているドライバー「SWORD・EX350」。とにかくアベレージゴルファー最大の悩みであるスライスを防ぐ設計のクラブだ。

「このレベルのゴルファーの7割はスライサーと考えています。その悩み解消に徹し、初心者でも安心して構えられ、安心して振り抜けるドライバーです」(企画開発部・染谷博司氏)

 セールスポイントである「安心感」に、さらに「安心感」を付けちゃおうというのが、今回のキャンペーンの狙い。大胆なタイトルの狙いもそこにあるようだ。

「実は、2年前にも同様のサービスを行いまして、そのときの経験から、交換は多くても購入者の1割程度。今回は、それよりも少ないと考えています」(染谷氏)

 そうした自信の予測があっての交換OKサービスだった。

 ところで、気になるのは戻されたクラブがどうなるのかだが、両社とも「新商品なので、全国のショップに試打クラブが十分に行き渡っていないんです。ですから、試打クラブとして利用します」という返事。

 化粧し直して新品に化けるなんてことは?

「研磨、塗装し直す手間の方が高くつきますよ(笑)」(前出・藤田氏)

 まったく的外れの心配でした。ともあれ、消費者にはありがたいサービスではある。

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