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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 7/30号
2002年更新
インクスターが優勝した全米女子OPだが
話題の中心はやはりソレンスタムだった!?
 先の全米女子オープンでジュリ・インクスターに敗れはしたものの、今の米女子ツアー界は、話題の中心はやはりアニカ・ソレンスタム。今季この試合まで12戦中6勝、なんと勝率5割を誇っていたソレンスタム。2打差のリードで最終日を迎えていたのだから、誰もが彼女の勝利を疑わなかったのだが……。

 試合が終わってみれば、アンダーパーの選手は2人だけで、ソレンスタムはインクスターに2打差をつけられたが、3位のS・ワーには5打差をつけていたこともあり「私は負けたわけではない。ジュリが勝っただけ。(最終日のイーブンパーの)私のラウンドは、平均点を遥かに超えるもので、むしろ自分としては、いいプレーができたと喜ぶべきかもしれない」と語るのもうなづける。

 なにしろインクスターはパッティングが冴えまくり、4日間でわずか105パット(1ラウンド当たりでは26.25)。

「非常にタフなグリーンで、このグリーンがコース全体を難しくしている」(ソレンスタム)というプレイリー・デューンズCCで、72ホール中39ホールで1パットときては「ジュリのプレーが凄すぎて、私にできることは何もなかった」(ソレンスタム)となるのも当然だ。

 しかし、優勝したインクスターのほうも、「アニカだって人間。ただ、他の選手のことより自分のゴルフに徹することだけを考えていた。アンダーパーで回れば、彼女に追いつけると思ってプレーした」と語る話題の中心は、やはりソレンスタム。勝ったインクスターよりも、なぜソレンスタムが負けたのかと話題になるほどだった。

 敗因についてはいろいろ噂され、通常メジャーの最終組ともなるとプレー時間は多少大目に見られるものだが、同じ組のJ・マックギルのスロープレーのためにプレー時間が計られ、「風の計算をしているときに後ろでオフィシャルが時間を計測しているのは気になった」(ソレンスタム)、あるいは体感温度で40度を超える猛暑も、スウェーデン生まれのソレンスタムには、厳しい条件だったなどの声も聞かれた。中には、彼女のメジャーでのトレードマーク(?)の赤いゴルフシューズを履かなかったからなんていう話まで飛び出る始末。

 今回の負けたのは、ある意味、タイガー・ウッズがメジャーの最終日に、最終組でプレーして負けるようなもので(ソレンスタムは最終日を首位で迎えた38試合中24試合で優勝)、敗れたソレンスタムに話題が集中するのも無理はないだろう。

 ちなみにソレンスタムとウッズは、たまに連絡を取り合っているようで、彼女の携帯電話に、最終日の前、「今まで通りにプレーして、このまま試合に勝ってしまおう」といった伝言が残されていたとか。それを信じてか、ソレンスタムは最終日、左足首に日本語の「信」の刺青シールを貼って縁起を担いだまではよかったが、その「信」の文字が裏返し、もともとシールの文字が間違っていたのか、裏返しに貼ったのかはわからないが、縁起物の文字を裏返しに使ってはウッズの信用を裏切ってしまうのも無理はないということか。

 もっとも、今回の全米女子オープンでは、福嶋晃子と肥後かおりがエントリーミスで出場できなかったことから始まり、大御所、ナンシー・ロペスの全米女子オープンでの引退試合になったことや、史上初の3連覇がかかっていたK・ウェブの大叩きと予選落ちなど話題には事欠かなかった。

 それにしても、観客の人気はインクスターに持っていかれたが、話題の中心はなんと言っても最後までソレンスタム。試合には負けたが、女子の世界での実力、ニュースメーカーという点では、ウッズに近づいたことを十分にアピールした。

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