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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 11/30号
2010/11/22更新

「アメリカは金ばかり」悪童マクロイ、
撤退発言の波紋

 ローリー・マクロイが、来年、米ツアーから撤退することを発表した。北アイルランド出身のマクロイの米ツアー参戦は今季からで、今季のクエイルホロー選手権優勝により2012年までシードがあるにもかかわらず、アメリカは性に合わないと、撤退ということになった。

「アメリカでは、来年11、12試合はプレーをする。ただ、アメリカのツアーは、お金のことばかり。調子が悪い時に一人でいるのは寂しい。彼女と2匹の犬との生活が好き」
ということで、先のライダーカップで、撤退の意思を固めた。

 同じ転戦するのなら、気心が知れた選手がいる欧州ツアーのほうが良いと思ったのだろう。それを先のライダーカップで、同郷のG・マクダウェルとラウンドしながら、感じたという。

 ただ、そのマクダウェルも、米ツアーには馴染めないようで、全米オープン優勝の5年シードの権利を行使していない。「ヨーロッパツアーに背を向けることはしない」と全米オープンの後は、アメリカの試合にはメジャー2試合とWGCの試合しか出ていないのだ。

 となると、何やらアイルランド人に対する差別のようなものが、残っているのかとも疑いたくなる。もう160年も前の話になるがアイルランドで大飢饉が起きた折、多くのアイルランド人がアメリカに移住した。そのため、貧しい白人としてアメリカでは、長く差別されたという歴史がある。

 マクロイ撤退のニュースを論じたアメリカのツイッターでは、マクロイに対して罵詈雑言が浴びせられていることから、まだ、差別の雰囲気は残っているのかもしれない。

 ただ、米ツアーのメンバーの権利を公式に放棄すると、今後5年間は年間10試合しか米ツアーには出られなくなる。そのため米ツアーは、「 11、12試合の参戦だ」と語ったマクロイに対して「注意を促す手紙を送る」としている。

 その10試合には、メジャー4試合やWGCの3試合が含まれるので、マクロイは、もし来年クエイルホローに出場するとすれば、残り2試合しか他の試合に出られなくなり、メジャーの準備のための試合にも十分には出られなくなる可能性がある。

 悪童マクロイはこの事態にどういう選択をするのか、成り行きが注目される。

 
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