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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 9/28号
2010/9/20更新

この夏はハチが元気で大騒動
これからもラフや林は要注意


スズメバチには黒い服は着ない、香水もつけない対策が有効

 記録的な猛暑の今夏、ゴルフ場でのハチや蚊などの虫被害が急増している。石川遼は、優勝したフジサンケイクラシックの2日目に危うくスズメバチの大群に襲われそうになった。

 宿泊施設の玄関に石川が入ろうとした瞬間、大量のスズメバチが飛び交うのを関係者が発見。石川はその場を離れ、その後、駆除業者を呼んで難を逃れた。

 実はその前日、石川を取材中の報道陣もスズメバチの被害に遭っていた。日本ゴルフツアー機構(JGTO)によると「ギャラリー数人とカメラマン1人が被害に遭い、医務室で応急手当をしたが、(ハチの毒が原因で起きるアナフィラキシーショックなど)重篤な状態に至らなくて幸いだった」(広報)という。

 女子ツアーでもハチ被害は起きている。

 横峯さくらがCATレディスの練習日にハチに刺された。横峯は病院にドーピングに引っかかる薬のリストを持参し、その上で飲み薬と塗り薬、さらにアナフィラキシーショックに対応する薬の処方を受けた。他にも、天沼智恵子など、プレー中にハチに刺された選手は多いし、海外でもCNカナディアンオープンで宮里藍が、「今日は蚊との戦いでした」と言うほどの大量発生に悩まされた。

 特に今夏はハチ被害が多いが、これは、猛暑で幼虫が水分・栄養分を要求し働きバチが頻繁に巣に出入りするために人と遭遇する機会が多くなることが原因の一つとされる。

 害虫駆除を行う株式会社アールズホールディングズの吉留健一氏は、
「今夏のハチの駆除件数は例年の2割増しと多い。通常は新旧の女王バチが入れ替わる9月の終わりに活動を終えるハチですが、今春の気温は低くハチの育成に影響があり本格的な活動が2、3週間遅かったことと、この残暑の影響で10月末頃まで活動期間がずれ込むことが考えられます」というから要注意だ。

 さらに注意しなくてはならないのは、ゴルフ場はハチの巣作りに好適な場所であるという点だ。花や木が多いゴルフ場のハチの巣は大きいのが特徴で、今夏もゴルフ場で何回か駆除したと吉留氏。

「特に気をつけたいのは、木陰や茂み。ハチは木や家の軒先など高い所に巣を作ると考えがちですが、実は木の根っこや土中にも作ります。しかもそれはオオスズメバチで、体長4.5センチにもなる世界最大のスズメバチなのです」と吉留氏。

 まだまだ残暑厳しい折、ラフや林に打ち込むことが多いアマチュアはご用心ということだ。

 
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