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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 4/27号
2010/4/16更新

星野、宮里、矢野…働き盛り
「アラサー世代」開幕への意気込み


今年こそ初優勝を狙う宮里優作

 今週、国内男子ツアーが開幕する。石川遼などマスターズ参戦組の活躍に期待が集まるなか、昨シーズン未勝利に終わった矢野東、谷原秀人、星野英正ら“アラサー”の実力者たちの巻き返しも気になるところ。今年注目のアラサー世代はどんなオフを過ごして開幕に臨むのか。

アジアンツアーに参戦して試合勘を養う

 かつて男子ゴルフでは“アラサー”といえば、最も脂が乗った世代でトーナメントをリードする役割を担っていた。

 今年33歳になる矢野東は、一昨年の賞金ランキング2位だっただけに、そんな期待が集まる最右翼だったといってもいいだろう。が、昨年の矢野は前半戦でベスト10が1回もなく、ようやく上位に顔を出し始めたのは8月以降。どうにか日本シリーズに出場できる順位(16位)で終わったものの、本人にしてみれば不本意なシーズンだったはず。

「昨年は試合勘を取り戻すのに時間がかかってしまった」との反省から今季の矢野は、年明け早々アジアンツアーのQTを受け、積極的に同ツアーに出て「オフを作らない」取り組みをしていた。

 またアジアなどで試合がないときは、グアムにある『内藤雄士スクールオブゴルフ』でトレーニングと球打ちの合宿に入り、体力づくりに励んだ。
「試合の中でしか確かめられないことがある。アジアンツアー挑戦も、国内ツアーを戦うためです」
と矢野は、国内開幕からパワー全開でスタートする。

 内藤コーチ門下生で今年32歳になる谷原秀人も、ソニーオープンに出た以外は、ほぼ矢野と同様にアジアンツアーとグアム合宿で過ごし、試合とトレーニングの両面作戦で開幕に臨む。

 谷原の賞金ランキングは、06年~08年までの年間、2位、4位、4位と推移してきたが、2009年は29位と大幅ダウン。
「積極的に試合に参加し、試合勘を養ってトップギアで今シーズンに臨みます」
と谷原も2009年未勝利の屈辱を払拭する心構えだ。

 ちなみに、矢野、谷原の2人は、先週に行われたアジアンツアーのミャンマーオープンに参戦後、文字通り「オフなし」で日本の開幕戦に出場する。

 内藤コーチの指導を受けていたわけではないが、同じスクールで球打ちに励んでいた宮里優作も、今年6月で30歳だ。
「今年のオフも例年通り。毎年変わらないですね。特別なことは何もしませんでした。逆に変えないことを意識してトレーニングしていました。変えないことで自分のリズムを作れるからです。今年はいよいよ30歳という節目の年なので、いいゴルフがしたいですね」
という宮里。世代交代の旗手としてプロデビューして8シーズンが過ぎたが、いまだに未勝利。いつの間にか「勝てないプロ」のレッテルが貼られるようになってしまった。「節目の年」にプロ初優勝を目指す。


賞金王を狙うアラサー世代のリーダー、星野英正

脱・師匠で黙々と復活を図る星野

 今年、江連忠コーチの元を去って話題を集めた星野英正も今年33歳。「昨年もやれたので、基礎体力はあるはずだけど」としながらも、「基本的なことが大事だから」とオフはジムとテニス、砂浜でのサッカー、ランニングなど体力アップを中心に過ごしたという。2008年のツアー選手権優勝で5年のシードを獲得し、じっくりゴルフに取り組む余裕ができたのだろうが、優勝争いに顔を出してほしいプロのひとりである。

 同じく「オフはトレーニング中心だった」というのは、星野と同様に2006年の日本プロ選手権優勝で5年のシードを得た近藤共弘だ。やはり今年で33歳になる。2009年のオフは、足のケガでトレーニングができず、そのせいか2006年の2勝以来続いていた年間連続記録が、2009年で途絶えてしまった。
「昨年、勝てなかったのは、トレーニングができなかったからかどうかは分かりませんけど、今年のオフは、トレーニングはもちろん、スウィング改造にも取り組んで、手ごたえはあります。最低でも1勝はしたい。2勝するつもりでシーズンに臨みます」と近藤。

 台頭する若手の前に“アラサー”が立ちはだかってこそツアーは盛り上がる。彼らの捲土重来に期待したい。

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