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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/26号
2010/1/15更新
乗用セルフが増えたせい!?
ゴルフ場でノンアルコールビールばか売れ事情とは


古閑美保のキリンのCMもブームの追い風に

 経済紙の昨年の「ヒット商品番付」で西の横綱にランクされた「キリンフリー」。アルコール分0%のビアテースト飲料だが、ゴルフ場では昨年4月の発売直後から一部で品切れになる人気になった。昨年末には大手ビール会社4社のノンアルコールビールが揃い、今年はますます勢いを増す気配なのだ。

 しっかりとしたビール味が、ゴルフの後にはビール、と願うゴルファーの心をとらえたようだ。同種の飲料は各ビールメーカーが参入し、キリンは味のリニューアルにも取り組んでいる。

 多くが1%未満のアルコール分を含んでいた従来のノンアルコールビールと違い、キリンフリーは完全なノンアルコール。当然、いくら飲んでも飲酒運転の心配はない。そのためキリンビールでは、当初から飲食店とならんでゴルフ場にも大きなニーズがあると考え、販促を展開した。古閑美保が「ゴルフのあとはこれです」と微笑んで車に乗り込むテレビコマーシャルを覚えている人も多いだろう。

 実際、ゴルフ場では、
「発売直後は予想以上に早く品薄になったので、慌てて問屋に注文したが、『妊婦や病人にも受けたお陰で在庫がない』と言われ、しばらく品切れになりました」(高知・グリーンフィールGC 田海千幸支配人)という人気ぶり。


アルコール分0%が受けた。これなら帰りの運転も大丈夫ということで人気爆発

 さらには、4年前にレストランからアルコール類をすべて撤去して話題になった滑石ゴルフ場(長崎県)でも、カート事故を未然に防ぐためコース売店に酒類を置かない川奈ホテル大島コース(オール乗用カートプレー)でも人気という。

 千葉よみうりCCでは、2008年12月にはビール(生ビールは別)が約460本(大瓶)、従来のノンアルコールビールが約80本(小瓶)それぞれ飲まれていたのが、09年12月はビールが約400本、キリンフリーが約200本となり、ビール系飲料全体の消費量を引き上げた。
「お陰でビール系飲料の客単価は、前年比で46%も伸びました」(林一郎支配人)。ジュース等のソフトドリンクとは違って、料理にも合い、お代わりをするからなのだろう。

 この結果、キリンビールでは発売当初の販売目標(昨年12月までに63万ケース)を早々に350万ケースに上方修正。
「集計はまだですが、結局400万ケース近くになったと思います」(広報室)
同社によれば、ノンアルコールビール市場は従来250万ケースだったのが、同商品の登場で500万ケースにまで倍増するだろうという。

 そして、その後アサヒビールが昨年9月1日に「ポイントゼロ」を発売し、37万ケースを売り上げた。この勢いを受けて、ゴルフ場の消費量もまだまだ伸びそうだ。促販のため、昨年末、1コースにつき2400本のサンプルをゴルファーに提供するキャンペーンを全国で展開していたメーカーもある。

 年々乗用カートのセルフプレーが増えている現状から、ハーフ休憩のレストランやコース売店での消費も、今後、拡大することは間違いないだろう。




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