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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/27号
2009/10/16更新
1年でランク300人抜き!
かつての天才少女ウィ、復活か?

先のナビスターLPGAクラシックで4日目最終日66のベストスコアを出し2位タイに入ったミッシェル・ウィ。初優勝こそできなかったが、今季は2度目の2位ということもあって、昨年までのスランプから抜けて、安定したプレーができるようになったことを印象づけた。ウィは本当に復活したのか?


最終日66のベストスコアで2位、ミッシェル・ウィの復活は本物?

 読者がこの記事を読んでいる頃には、ウィはデンマークのコペンハーゲンからアメリカに戻っているはず。というのは、ゴルフをオリンピックの正式種目にする宣伝活動のためにゴルフ界の代表の一人として出向いていたのだ。そんな女子ゴルフ界の「顔」であるウィも、両手首の怪我を発端に07年、08年とスランプに落ち込み、昨年の8月には、女子のロレックスワールドランキングで310位にまで落ち込んでいたのだ。

 それが今年の1月には237位、先の10月11日に20歳の誕生日を迎えた時には14位にまで戻している。2006年にワールドランキングがスタートした16歳の時には、いきなり3位で発進したことを考えれば、女子ゴルフ界で最も変動の激しかったプレーヤーといえるだろう。

 今季は優勝こそないものの2月のSBSオープンで2位になったのを皮切りに、現在17試合に参戦して、トップ5の5回を含めて、トップ10入り7回という成績。昨年は、LPGAのメンバーになっていなかったために出られる試合が少なかったが、今年は「色々異なったタイプのプレーヤーとラウンドして、様々なことを学んだ」とかで、しっかり実力を蓄えてきているのだ。

 今季10月5日現在の平均ストローク数は70.67でランキング11位。アンダーパーで回る確率は、66.7%でランキング6位。ティショットの安定性は現在57.9%でランキング114位とまだまだだが、平均飛距離は268.1ヤード(6位)と、飛距離を抑えて、安定性を高めようとしていることがわかる。

 何より、パーオンした時の平均パット数が1.76で6位タイに対し、1ラウンドでの平均パット数が29.58で40位タイ。つまりグリーン周りの小技がうまくなれば、まだまだ、スコアは伸びてくる。もともと280ヤードを平気で飛ばしていたロングヒッター。小技は練習や経験を重ねればうまくなるといわれているだけに、それが上達してくればトップランキングに返り咲く日もそう遠くないといえるかもしれない。

 ナビスターでは、「1カ月半前にくじいた左足首を、木曜日に穴に踏み入れてまた悪くしてしまった。そして最終日の10番で、ライが悪かったので、さらに悪化させてしまった。バック9は足首のことばかり考えていた。スコアは問題ではなくなり、ただ、フィニッシュできれば良いと思っていた」と語りながらも、その10番から、12番、14番、16番、17番とバーディをとる猛チャージをかけて66でフィニッシュ、2位タイになっているのだ。

 前半の2番でボギーを叩いたものの「5番のロングで待たされたことで、落着きが取り戻せた」とかで、それ以降はノーボギーの7バーディ。

 穿った見方をすれば、足首の捻挫に気を取られて、プレッシャーを感じることがなくなり、本来のゴルフができるようになったともとれるが、自分をコントロールできるようになってきているといえるだろう。

 米LPGAの公式戦は韓国のハナバンク・コロン選手権や日本のミズノクラシックを含めて残り4試合。このナビスターでは、4月のコロナ選手権以来、半年ぶりにロレーナ・オチョアが、今季3勝目を挙げている。これでオチョアは賞金ランキングの5位に浮上し、トップを走るシン・ジエとの差を約40万ドルに縮めてきた。

 シン・ジエは新人賞争いでももちろんトップを走っている。ウィの場合、逆転の新人賞獲得はもうすでに無理だが、それでも宮里美香や大山志保よりは上にいる。彼女の来季の活躍に注目したい。

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