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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 9/29・10/6号
2009/9/17更新
目指せ賞金女王! 好調維持する
宮里藍、今後の日程をシミュレートした

宮里藍の勢いが止まらない。サンデーバック9に猛チャージをかけた先のCNカナディアン女子オープンで2位タイに入ったことで今季出場17試合で10度目のトップ10入りを果たした宮里。獲得賞金は120万ドルを突破し、賞金ランク3位につけている。賞金女王を目指した今後の日程をシミュレーションした。


米ツアー2勝目と賞金女王目指して、がんばれ、宮里!

7月末のエビアンマスターズで優勝した時点では同ランクトップのクリスティ・カーに20万ドル以上(約2000万円)の差をつけられていたが、以降3位タイ、4位タイ、2位タイと優勝争いを重ねた結果、あっという間にその差は10万ドル(約950万円・1度ドル95円換算))を切った。こうなるといよいよ87年の岡本綾子以来22年ぶり、日本人2人目の賞金女王のチャンス到来となる。

宮里自身にとって今年最大の目標は、「目の前の1打に集中する」ことで、賞金女王に関しては「あくまでも結果」と割り切っている。だが米女子ツアーの日程は残すところ8試合。昨年までなら最終戦(ADT選手権・現LPGAツアー選手権)の優勝賞金が100万ドルと高額だったため、下位からの一発逆転があったが、今年はADTがスポンサーを降りたため通常通りの賞金配分で、コツコツと積み上げて行った者が栄冠に輝くことになる。9月7日現在獲得賞金が100万ドルを超えているのはカー、スーザン・ペターセン、宮里、シン・ジエ、キム・インキョンの5人。

「クリスティ・カーは強い。簡単には抜かせません。でも残り8戦のうち1つでも勝てば(賞金女王の)可能性はあるかもしれません」と父・優さんは控えめながら希望を口にする。

 だが宮里が獲らなければならないのは賞金女王だけではない。来シーズンは世界的な不況の影響で米女子ツアーの試合数が激減するといわれており、06年に国内で2勝した際のシード権が今年切れる宮里にしても、戦う場所を確保するため国内ツアーのシード権は是非とも、獲っておかなければならない

NEC軽井沢72に凱旋帰国したときマネジャーの座親(ざおや)匠氏が、「たとえ賞金女王の可能性があっても、日本女子オープンには必ず帰ってきます。こちらのシードも大事ですから」と明言している。また日本のLPGAの規定で海外シード選手は年間試合数の20%、つまり今年なら7試合の出場義務があり、参戦が確定的な日本女子オープン、ミズノクラシック以外にも、最低2試合国内で消化する必要がある。

これら諸々の条件を踏まえ今後の宮里の動向をシミュレーションしてみると、米ツアーで、サムソン・ワールド選手権をアメリカで戦ったのち帰国。1週あけて10月第一週に日本女子オープンに出場。そのまま国内で数試合を戦い、11月のミズノクラシック出場。その後渡米してロレーナ・オチョア招待、最終戦のLPGAツアー選手権に参戦すると推定される。

 今後残されたアメリカでの試合数は『4』。
「(好調な)この状態がどれだけ長く続けられるかわからないけれど、勝つチャンスがあるところでプレーしていると2勝目もそう遠くない」(宮里)と勝算のある宮里にとって、4試合あれば逆転女王も現実味をおびてくる。

今季、複数回優勝を飾っているのは(9月7日現在)シン・ジエとロレーナ・オチョアだけ。優勝者がばらけているのも宮里にとっては有利に働きそうだ。

国内のシード権確保を見据えた上での賞金女王争い。2年前、どん底まで落ち込んだ宮里がいまこうした立場で戦っている姿を「信じられない」と隔世の感を持って眺める優さん。
「てっきりゴルフをやめるもんだと思っていましたから」(優さん)。もしかしたら11月に朗報が聞けるかもしれない。

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