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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 3/31号
2009/3/20更新
米男子はY・E・ヤン、女子はシン・ジエが優勝!
韓国勢ばかりなぜ強い?

 今年も韓国勢の勢いが止まらない。シンガポールで開催された米LPGAツアーのHSBC選手権でシン・ジエが逆転優勝を飾ったかと思ったら、男子のほうでも、ホンダクラシックで、Y・E・ヤンが米ツアー初優勝。同じ週の米男女ツアーを同時に韓国人が制したのだ。


韓国勢強し! 米ツアー初優勝のヤン(左)と、米ツアー新人王に一歩近づいたシン・ジエ

 まず女子では、「トップ10に入ればいいと思っていて、優勝は狙っていなかった。だから、勝てたことに驚いたし、すごく嬉しい」と語ったシン・ジエだが、最終日は1番ホールから、いきなり4連続バーディ。

「自分は6位タイでスタートし、トップのキャサリン(ハル)は、私よりプレッシャーがあったはず。それにリーダーボードを見て、よけいプレッシャーになったんだと思うわ」とかで、最終日66で回ったシン・ジエが、あっさり逆転優勝を果たした。

「今年の目標は、新人王のタイトル。これで目標にちょっとは近づけたと思うわ」とシン・ジエは語るが、今回の優勝でミッシェル・ウィを抜いて、新人王争いのトップに立ったばかりか、ワールドランキングでも4位となり、何やら女王の座も狙える雰囲気になってきた。

 これで、まだ20歳、今後どこまで強くなるか気になるところだ。

 一方のY・E・ヤンの方は、2006年の欧州ツアー、上海で開催されたHSBC選手権で優勝し、タイガー・ウッズを破った男として知られていたが、今回のホンダクラッシックで、韓国人としてはチェ・キョンジュに次いで2人目の米ツアー優勝者となった。

「(韓国の男は)2年間の徴兵があるために、ゴルフで成功するのは難しい。伸び盛りの時期に2年間もゴルフができないのだから、その間にゴルフに対する感覚が失われてしまう。女子にはパク・セリというヒロインがいる。若い女の子たちがパク・セリを夢見てゴルフを始めている」とヤンは、女子に比べて韓国の男子の勝ち星が少ない理由を語っている。

 しかし、2人に共通するのはゴルフに対するひたむきさだ。

 ヤンは07年のマスターズに招待され33位。マスターズでプレーすることを目標にしていたために念願がかなってしまったことで、一時、目的を失ってしまったような状態になってしまっていたという。それから立ち直っての米ツアー初優勝。

「今の自分は、昔とは違ったゴルファーになっている。マスターズに再び出場できるようになったことは、自分をさらにレベルアップさせてくれるだろう。これでさらに新たな目標を追い求めることになるだろう」と37歳のヤンは、何やらメジャーに目を向け始めている様子なのだ。

 ヤンといえば、19歳でゴルフを始めて、その後2年間の軍隊生活を送った後にプロ転向。2000年、28歳の年から日本のツアーに参戦して、06年までプレーして4勝。そして35歳の年から米ツアーに挑戦。日本のツアーで力をつけ、米ツアーでも成功をおさめた。

 シン・ジエも日本の女子ツアーをジャンピングボードにして、全英女子オープンでの優勝などを勝ち得ている。そうした意味では、2人ともに日本のツアーから育っていったプレーヤーといえるだろう。

 ということは日本ツアーでもまれ、レベルアップしたともいえる。今では軸足を日本から米ツアーに移した2人の、これからの活躍に注目したい。

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