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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 10/21号
2008/10/10更新
想定外? プロギアパターが2連勝。
ツアーの人気は“やさしさ”から“ちょい難しい”に

 ゴルフは何が起こるかわからない。矢野東(ANAオープン)、谷原秀人(パナソニックオープン)と2週続けて勝ったパターは、メーカーのプロギアも「プロモーションにあまり力を入れていない」伏兵の『シルバーブレード』。しかも矢野は使いはじめて1試合目、谷原も2試合目だったというから驚きだ。


メーカーもその売り上げに びっくりだったシルバーブレード

 PRGRと契約している2人だがパターは契約外。直前まで矢野は『スパイダー』、谷原は『イエス・キャリー』をエースパターとして使っていた。事の発端は「KBCオーガスタ」の谷原の思いつきだった。

 苦手とする高麗グリーンで行われるこの試合で、昨年まで5試合出場したなかで予選通過したのはわずか1回のみ。直前の2試合を3位タイ、5位タイで終え、翌週からは2週連続優勝するなど絶好調だったにも関わらず、この試合だけ予選落ち。谷原にとってはまさに鬼門だった。

「苦手のグリーンでエースパターのイメージを壊したくない」とやや後ろ向きの理由でたまたま使ってみたのが『シルバーブレード』だったわけだが、これが4年振りの予選通過、11位タイという意外な結果を呼び込んだ。

 一方、矢野東は、『スパイダー』が自分のイメージ通りに引けない悩みを抱えていたところ、「谷原のパターが1本余っているはず」と内藤雄二コーチから声がかかり、やはりたまたま手にした『シルバーブレード』でいきなり勝ってしまった。

 そして、その翌週、再び『シルバーブレード』をバッグに入れた谷原と矢野がバーディ合戦の末、ワン・ツーフィニッシュしたことで、目新しいパターが一気に注目を集めることとなった。

「『ANAオープン』が終わったあたりから注文が増えはじめ、約400本あった在庫があっという間になくなりました」(プロギア・佐竹氏)。しかし、メーカーとしては降ってわいたような出来事に頭を悩ませている。両プロが使っているのは限定生産モデルだったからだ。

「追加生産するか、記念モデルとして新たに売り出すか。いずれにしろ、出荷できるのは早くて1カ月半後。その頃には熱が冷めている可能性もある」(佐竹氏)だけにゴーサインを出しにくい。

 ちなみに両プロの使用モデルは、オーソドックスなマレット形状のセンターシャフト仕様。この2人に限らず、最近の男子ツアーではセンターシャフトやブレードタイプなど、少し難しいイメージのパターを使う選手が増えている。

 使用率ナンバーワンは、ブレードタイプのオデッセイ『ブラックシリーズインサート(BSI)#1』で、常時15~20名程度の選手が使用しており、これは2位メーカーの全モデルを足した数よりも多い。また、芯に当たった時の感触がわかりやすいといわれるセンターシャフトにこだわるプロも多い。

 少し前までは、大型マレットがもてはやされていたプロの世界で何が起きたのだろうか。

「最近のパターは素材が進化して、ブレードでも大型マレットに近いやさしさがあります。もう一つは選手どおしの口コミです」(キャロウェイゴルフ・澤岩男氏)

『BSI#1』も今季、宮本勝昌、星野英正、藤島豊和で3勝を挙げているパターだ。プロも人の子、好成績にあやかりたいということか。

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