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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 9/30号
2008/9/18更新
メジャー2勝のハリントンが出られない!
ツアー選手権出場選手の不思議現象

 先のプレーオフ第3戦、BMW選手権で、スパイダーマンことカミロ・ビジェガス(26)が優勝した。独特な芝を読むスタイルとハンサムでカラフルな服装で人気があったビジェガスだけに、今回の初優勝は出身国のコロンビアだけでなく、ゴルフ界のスター誕生として、好感をもって受け止められている。が、ビジェガスの優勝で「プレーオフ」の優勝がビジェイ・シンに“確定”してしまった。


今季メジャー2勝のハリントンはツアー選手権出場かなわず。 イメルマン(下)は19位で出場

 9月25日から始まる米ツアー選手権。何やらプレーオフの2位決定戦のような様相となってしまい、始まる前からトーンダウンしてしまっている。BMWの前週まで25位だったビジェガスの優勝で、ポイント上位にいた選手がポイントを伸ばせず、その結果、ツアー選手権でV・シンが出場さえすれば、ポイントで誰もシンを抜けない状況になってしまったのだ。

 そのため、早くも今年変更されたフェデックスカップのポイント配分の再変更が取りざたされている。なにしろ、準メジャーに匹敵するツアー選手権に、今年のメジャーの勝者が2人しか参戦しないという異常事態になってしまったからだ。

「(愛娘の)サムがお姉さんになる」と次子誕生のニュースをのんきに語るタイガー・ウッズは、現在ひざの手術のリハビリ中で、今年いっぱい、クラブも握らないとか。

 もちろん、ツアー選手権にも出場しないが、ポイントでは当初トップでプレーオフの参加資格を有していた。しかし休場していたために、プレーオフの3戦が終わった時点ではランキング70位にダウン。つまり最終戦の出場資格自体が消滅してしまった。

 ツアー選手権と言えば、一昨年まで、賞金ランキングのトップ30名のプレーヤーが競う米ツアーの最終戦だった。高額賞金の試合のために、ここで賞金王が決定されることが少なからずあった。

 ところが昨年はプレーオフのポイントシステムが導入され、結果は、タイガーが優勝。このため、プレーオフ以前のポイントがあまりに高く、レギュラーシーズンの結果が重視されるあまり、プレーオフの意味がなくなってしまうという批判があった。

 それで、今年はレギュラーシーズンのポイント差を縮小し、プレーオフの獲得ポイントを高くしたのだが、今度はメジャーで2勝したパドレイグ・ハリントンもプレーオフの第1、2戦で予選落ちした結果が響き、ランキング50位で出場資格を失ってしまった。もう1人の、マスターズチャンピオン、トレバー・イメルマンは19位とこちらは平凡な順位、今田竜二は26位で初出場を果たしている。

 ハリントンがツアー選手権に出場できないのはおかしいといった批判の声がいろいろ出てきたのだが、当の本人は、「プレーオフは4試合だけの特別なイベント。プレーオフで良い成績を収めた人間が、(ツアー選手権に)出るべきだ。ポイントシステムの調整は必要だと思うが、誰かを残すための調整であってはならない」と語っている。

 もっとも、「プレーオフの第1戦、第2戦のポイントを低くして、第3戦のポイントを2倍高くして、さらに最終のツアー選手権のポイントを2倍にすれば、試合がもっと面白くなる」とも言う。

 確かにハリントンが言うようになれば、ツアー選手権を前にプレーオフの優勝者が決まることはなかったのだろうが、それにしても、今季のメジャーで2勝したプレーヤーが出場できないプレーオフの最終戦というのはやはりおかしい

 アダム・スコットやジェフ・オギルビーといった勢いのある若手も結局、ツアー選手権には残れなかった。やはり来年は再度のポイントシステムの変更が必要となりそうだ。

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