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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 5/29号
2007/5/17更新
昨年12月以降経営者失踪
電話も不通だった信州駒ヶ根CCのその後

 コース閉鎖の危機に瀕していた長野県の老舗コース・信州駒ヶ根CCが、従業員と会員の手によって4月28日、再オープンにこぎ着けた。経営会社がサジを投げたコースを閉鎖から救った経過を追った。

 信州駒ヶ根CCは昭和51年のオープンで、会員はコース周辺の地元住民が中心。リゾートコースではない地域密着型のコース。

 大阪の不動産会社経営者である濱崎久男氏が、コース経営会社・大有開発を設立、敷地は100パーセント大有開発所有というコースだ。

 濱崎氏と、そごう元会長の水島廣雄氏とが親しかったことから、クラブハウスはそごうの持ち物だったが、平成12年にそごうが民事再生手続きの開始を申立てたため、大有開発がクラブハウスを買取っている。

 が、経営状態の悪化を反映するように、従業員の給料の滞納が始まり、例年通り12月中旬にクローズ期間に入ると、コースの電話が通じなくなる。

 そして本来なら春の再開に向けて準備に入るはずの今年2月上旬、突然大有開発から従業員に対し、「運営経費が調達出来ないので今年は営業できない、別の仕事を探して欲しい」との通告が。

 経営会社側とはその後連絡もつかなくなり、やむなく元従業員と会員でコース存続のための努力が始まる。

 まず元従業員2名が個人で借金をして資本金を調達し、新会社(株)アルプスグリーンを設立。

「今年は暖冬で降雪量が少なかったため、雪に埋もれていなかったグリーンをイノシシが掘り返した跡を、ボランティアで会員が一つ一つ手作業で埋めてくれた。整備に必要な重機も壊れたままで使い物にならなかったので、重機や農機具に詳しい会員が直してくれたり。本来なら数千万円単位のお金がかかるところを、400万円に抑えることが出来、まさに会員の方たちの努力で再開にこぎ着けることが出来た」(アルプスグリーン幹部)という。

 公共料金の滞納もかなりの額に上っていたため、行政側との交渉も楽なものではなかったようだが、コースの閉鎖によって産廃の違法投棄場所になるのではないかとの不安を訴えていた近隣住民も、コースの再開でほっと一息といったところだろう。

 ただしアルプスグリーンによる営業再開は、あくまで暫定的なもの。本来は大有開発自身が法的手続きの申し立てをするなどして、債務の整理をした上でスポンサーを付けるのがスジ。

 公共料金を滞納しているのだから、コースには仮差押もついているし、金融機関をはじめ、複数の担保も設定されており、当然のことながら大有開発には預託金債務もある。何のけじめもつけずに逃げたままが許されるはずはない。

 が、大有開発が本社の電話番号として使っていた番号に、本誌が電話を入れてみたところ、「現在使われておりません」というコールが流れるのみ。

「資金の流れには不透明な部分もあり、とにかく大有開発の経営者には、一刻も早く出てきて会員に対する説明をして欲しいと思う。その上で法的手続きをとるなどして新スポンサーのもとで、良好なプレー環境を取り戻し、再開に協力してくれた会員の方々に報いたい」(前出のアルプスグリーン幹部)という。

 閉鎖の危機を免れ、再オープンにこぎ着けたとの新聞報道を見たためか、既にスポンサー候補に手を挙げているところが出て来ているという。一日も早い≪通常営業≫復活を願おう。

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