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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 3/20号
2007/3/8更新
韓国PGA、スコア改ざんの中西に鉄槌
クオリファイ通るも試合出場認めず

「モリ・アップン・イルボンノム」(人騒がせな日本人)。反日感情の強い韓国で、一人の日本人ゴルファーが大ひんしゅくをかっている。スコア改ざんでJGTOから5年間の資格停止処分を受けながら、韓国ツアーのクオリファイ(QT)を受け≪韓国での裏口入学≫を狙った中西雅樹のことだ。

 2月26日、大韓プロゴルフ協会は理事会を開き中西の失格を決定したが、それまでの1カ月間のドタバタ劇を同協会の広報、チョ・ジョンフン氏が語る。

「最終的には20名の理事が満場一致で失格を決定しました。中西の成績自体は12位で、24位までの合格圏内には入っていました。しかし日本での資格停止処分を受けていた事実を隠して受験した嘘つきを許すわけにはいかないというのが、最大の理由です。
 日本から嘆願書が300通ほど届きました。大阪市議会の議員やら団体関係者やら親戚・家族からも、『本人が反省しているので、許して欲しい』『将来性のあるゴルファーを潰さないで欲しい』といった内容でした。
 理事のなかには日本人がわざわざ韓国にきて、ぜひゴルフをやらせて欲しいと頭を下げているから大目に見たらどうかなどという同情論もあったのですが……」

 中西は韓国ツアーのQTを受験する際、「自分はJGTOの会員だ」として、会員証のコピーも提出した。JGTOは米ツアーや欧州ツアーには中西の5年間の資格停止処分を通告していたが、韓国ツアーには通知していなかった。中西はそれを承知でJGTOから資格停止処分を受けたことを隠して受験しているから確信犯だった。

 韓国のスポーツ紙「日刊スポーツ」のチョン・ビョンチョル記者が言う。

「最初協会も中西プロが日本で資格停止処分を受けたことに気がつかなかったのです。ところが受験した他の日本人選手から、『中西はJGTO出場資格を剥奪された人物だと知って受験させたのか?』との問い合わせが来たのです。慌てた協会が日本側に照会した結果、5年間の資格停止処分であることを確認しました。そこで協会側は失格宣言すればよかったのですが、つい日本人に同情してしまったのです。
『とりあえず受験はさせよう。しかし受験の結果や日本側に照会した結果、不都合がでてきた場合には韓国側の決定に従う』という中西プロからの誓約書を提出させました。最終的には『紳士のスポーツであるゴルフで虚偽の申告は最も罪が重い。道徳を重んじる韓国でこんな不正を許したら世界中の笑いものになる』という正論が多数を占めたのです」

 中西プロが受験した韓国ツアーのQTテストには5人の日本人が合格したという。「日本は不名誉まで輸出するのか?」という韓国マスコミの非難に囲まれて、5人の合格者まで肩身の狭い思いをしているらしい。中西は≪罪に罪≫を重ねてしまった。

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