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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 1/23号
2007/1/10更新
06年会員権は高額物、安い物の
二極分化が進んだが、07年はどうなる

 ゴルフ会員権相場がミニバブルの様相を呈している、との報道が相次いだ2006年。一部では投資対象として煽る傾向さえあったが、実際にはどうで、今年はどうなるのか。上がるのか、まだまだ下がるのか、≪現場の声≫を聞いてみた。

 関東ゴルフ会員権取引業協同組合(KGK)が公表している、関東圏で相場が10万円以上の329コースの単純平均値は12月21日時点で334.1万円。指定銘柄150コースの平均となると561.4万円。

 昨年1月からの上昇率では単純平均が9.2パーセントなのに対し、指定銘柄平均では20.9パーセントも上昇している。

 この上昇率の数字が一人歩きし、相場上昇を煽る報道につながっているようなのだが、実際には「05年12月から06年7月頃までが最も勢いがあった。7月以降は横這い」(大塚ゴルフサービス・大塚重昭社長)。決して今もどんどん上がり続けているのではない。

 人気コースとそれ以外の上昇率が明確に両極分解しているのも特徴で、バブル期のように全国どのコースも理由なく上がった時代とは大きく異なる。

「小金井が1億円、法人向けのよみうりGCが7500万円といった具合に、名門コースはそもそも会員権自体の出物が少ないため、たまに出ると希少性ゆえに大変な値が付いてしまう。その一方で交通の便が悪いコースなどは、確定申告に間に合わせる売りが増え、売買は増えても相場は下がるという現象がおきている」(ゴルフダイジェスト社会員権サービス部・田嶋一弘課長)

 それでは人気コースの相場上昇を支えている買い手はどういう人たちなのか。

「基本的に個人中心で、500万円以上のコースだと中堅企業の事業主が中心。このクラスは会社も経営者個人も事実上一体。プレーするのは経営者個人でも、税務上の理由で名義は法人にするケースがある。法人による買いはこの層が主体で、大企業による接待需要はかなり少ない」(前出の大塚社長)

「小金井、戸塚、東京よみうりなどの名門コースは個人名義でしか入会出来ない。一部の高額所得者が、ステータス欲しさに、名門ばかりいくつも買う例もある」(前出の田嶋課長)

名門ばかり何コースも持っていても、体は一つしかないのだから年間に何回もプレー出来ない。しかしそれでも友人を会員として○×カントリーに誘いたい、自分は○×カントリーの入会審査にパスしたのだと自慢したくて買う、というのもある種の≪プレー目的≫だ。

 が、好業績が伝えられる大企業は、素材価格の高騰分をコストカットで凌いで好業績を維持している状態。従業員の給料もさほど上げられない中、接待用会員権の購入どころではない。

 それでは07年以降相場はどうなるのか。

 大塚社長は「倒産するコースは後を絶たないが、ゴルファーは経営会社の経営内容はよく調べているし、もはや倒産してもプレー権は保護されて、会員権がまったくの紙くずにもならないことを知っている。家から近いなどプレーしやすいコースの会員権の需要は根強い。昨年前半のような急上昇はないだろうが、下落もない」と見る。

 田嶋課長も「今は昔と違い、道路公団が道路計画の進捗をHPで公開している。交通の便が極端に悪かったコースが、いきなり便利なコースになることもある。ETC搭載車がサービスエリアから高速を降りられるスマートインターの実験も始まり、インター間の中間という最悪の立地も好立地になる可能性がある」という。

 相場全体はこの半年落ちついている。早く購入しないと上がってしまうからと、慌てて購入に走る必要はなさそう。立地はもちろん、タイプ、運営方針など落ちついて検討するくらいの時間的余裕はありそうだ。

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