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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/24号
2006/10/11更新
内紛続きの上、民事再生を願った経営陣に
会員が更正法の鉄槌下した東ノ宮CC

 約10年前に創業オーナーが亡くなって以降、内紛が続いていた栃木県の東ノ宮CCの再建が、会員申立の更生手続きで進められることが、9月17日正式に決定した。会員申立の更生手続きに対抗する形で、会社側が申し立てた再生手続きと一旦は競合したが、最終的に東京地裁は更生手続きに軍配を上げた。


会社更生となった東ノ宮CC

 事の発端は約10年前に溯る。昭和49年に同CCをオープンさせた、大山隆業氏が亡くなって後、同ゴルフ場の経営会社である東宮開発株式会社は内紛が繰り返されることに。

 平成14年10月に大山隆業氏の血縁と言われる大山鐘培氏が、東宮開発の52・85パーセントの株式を保有する株式会社日本ゴルフメンバーズ(以下、NGM)の代表に就任、4カ月後の平成15年2月には東宮開発の代表にも就任することになった。

 ところがこの人事に旧経営陣が反発、大山鐘培氏の解任決議を行う一方、大山氏は大山氏で旧経営陣の職務執行停止の仮処分で対抗、泥沼の内紛に突入していく。

 最終的には大山氏が内紛に勝利するのだが、経営層がそんな具合ではコース運営がスムーズであるはずもなく、「コースは荒れ放題、会員権の分割で会員も急増してしまった。大山氏に改善を求めてもいっこうに改善されなかった」(同コース関係者)という。

 痺れを切らせた会員有志が、会社更生手続きの申立に踏み切ったのは今年4月26日。

 これに対し、会社側は対抗措置として、民事再生手続き開始を6月20日に申し立て、かくして会員の更生手続きと、会社側の再生手続きの全面対決という展開に到る。

 再生手続きと更生手続き、どちらで行くのかについての調査が約3カ月間かけて実施され、晴れて更生手続きで行くことが決定したのが9月17日、というわけだ。

 調査にあたって、裁判所から任命された調査委員の渡辺昭典弁護士が重要視したのは、約2000人強いる会員向けのアンケート。債権者は事実上会員と親会社のNGMだけなのだから、会員の意向は当然重視される。

 このアンケートは、会社側、会員側双方の再建スキームの概要を、それぞれ会社側、会員側自身に作らせて同封、後に双方のスキームについての意見書、相手方に対する反論書まで追加発想するというきめ細かさ。

 会社側のスキームは、投資会社から1億円程度の出資を仰ぎながら、経営は現経営陣が継続する自主再建型で、弁済率は27パーセント~35パーセントで退会会員が5~7年の分割弁済、継続会員は4~7年据え置き。

 一方会員側のスキームは、金融債務はないからスポンサー抜きも可能だが、さすがに会員自ら経営するところまではムリなので、会員がウォッチしながら経営はプロに任せる、というのが基本。

 弁済率は概ね50パーセント程度で退会会員は一括弁済、継続会員は10年程度据え置き、というものだった。

 集計の結果は、会社更生を希望する債権者は額で53パーセント、人数で84パーセント。これに対し、民事再生を希望する債権者は債権額で47パーセント、人数で16パーセント。

 東宮開発の負債は約37億円で、そのほとんどどが預託金。その37億円の預託金のうち、4分の1弱にあたる約9億円の債権者がNGM。金融債務はなく、コース施設に担保設定もされていない。

 無関心層が多いと、それだけNGMのウェートが高まるため、債権額が53パーセントに留まったのは、そのあたりに原因がありそうだが、人数で84パーセントという数字の意味は重いはずだ。

 残るハードルは、「NGMへの返済額を極力減らすスキームにすること。債権者平等の原則があると言っても、実質的平等という観点からしたら、親会社への返済は許容できない」(更生手続きの申立代理人である西村國彦弁護士)

 会員にしてみれば、経営を混乱させてきた、子会社、東宮開発の経営陣と、実質一体の親会社に返済が成されるということは許し難い。

 親会社への返済を後回しにしても実質的な平等が守られるということは、更正法168条1項に規定されている。株のかたちだと親会社の保有している子会社株の価値は100パーセント減資でパアだが、たまたま親会社がそれを貸付金の形にしていると返済が受けられるのでは不合理というわけだ。成り行きに注目しよう。

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