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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 10/3号
2006/9/20更新
選手選びでひと悶着の「ライダーカップ」
タイガー、今大会不調の雪辱なるか?

 今週、9月15日から17日にかけてアイルランド、ダブリン郊外のKクラブでライダーカップが開催される。アメリカとヨーロッパ連合とのチーム戦だけに、注目度で日本との温度差は大きいが、欧米では、メジャー並みか、それ以上の盛り上がりを見せるのが、この試合だ。それだけに、試合前から、様々な物議をかもし出した。

 既に一部報道もされ、聞き及びの人もいるかもしれないが、最も話題となったのは、ヨーロッパチームの出場選手選びだ。

 ライダーカップは、両チームそれぞれ12人のプレーヤーで争われるが、基本的には成績をもとにしたポイントで10人が選ばれ、残り2人は、各チームのキャプテンが選ぶ。

 今年のヨーロッパチームのキャプテン、イアン・ウーズナムは、D・クラークとL・ウェストウッドを選んだが、これに対して、選から落ちたT・ビヨーンが、噛みついたのだ。

「私が考えるキャプテンとしての役割をウーズナムは果たしていない。私は、選考の対象となる試合では、あらゆる点でリー(ウェストウッド)より良い成績を収めているし、選手が発表される前に、ウーズナムは一度も電話すらかけてこなかった。彼はどうかしているし、もう絶交だ」などと語ったことから、大きな騒ぎになってしまっていたのだ。

 今年の初めには、「不調が続けば選ばれても、ライダーカップには出ないかもしれない」と語っていたS・ガルシア(ポイントで出場することになっている)が、ウーズナムを弁護して、「トーマス(ビヨーン)の気持ちは、非常によく分かるが、キャプテンは2人しか選ぶことが出来ず、彼が最高だと考えたプレーヤーを選んだはず」と語ったことから、大勢はキャプテン支持に傾いた。

 そして、ビヨーンに罰金が課せられ、ビヨーン自身も「チームに選ばれなかったことデ頭に血が上り、心にないことを言ってしまった」と語って一見落着。ある意味では、何よりも、今は仲間割れする時ではないということなのだろう。

 対するアメリカチームの方は、S・シンクとS・バープランクが、キャプテンのT・レーマンに選ばれている。

 有力候補で選から漏れたのは、全米プロで頑張ったD・ラブⅢだが、さすがにベテラン、ラブ自身が若手に譲る態度を示したのと、タイガー・ウッズが「将来のために、もっと若手を起用すべきではないか。しかし今回、選ばれた2人は、私たちが必要としており、またパッティングが上手いし、キャプテンは良い選択をした」と語ったことから、大きな反発もなかった。

 米チームは、WGCブリヂストン招待の後の2日間のKクラブ遠征練習で、まとまりを見せ始めている。

 もっとも、ウッズは、レーマンがキャプテンに選ばれた時点で、「M・オメーラの方が、ふさわしい」と異議を申し立てていただけに、ここに来て、名誉挽回を狙っているなどとの声も聞こえてくる。

 というのも、ウッズは、過去ライダーカップ4試合、20マッチを対戦して、7勝11敗2分の成績(ちなみにJ・ニクラスは17勝8敗3分、A・パーマーは22勝8敗2分)。

 ウッズの実力からすれば納得がいかない内容で、賞金の出ないライダーカップでは手を抜いているのではないか? なんて声もあるだけに、今年は是非とも頑張らなければならない状況におかれているのだ。

 しかも、前回2004年の試合では、9・5対18・5という大差で、ヨーロッパチームが圧勝しているだけに、これで今年もアメリカチームが負けるようなことになれば、どんな批判の声が出てくるか分からない。

 ライダーカップ出場選手の人選は、サッカーのワールドカップの日本ナショナルチームが選ばれることを想像すればいいかもしれない。

 監督(キャプテン)選びから始まって、選手選考、そして、試合内容・結果と、すべてが注目されるのが、ライダーカップなのだ。それだけに、プレーヤーたちが、どんな戦いを見せてくれるかが楽しみだ。

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