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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2/28号
2006/2/15更新
NYの不動産王・トランプがオープン競技を開催
参加費180万円で、優勝賞金は1億円強を予定

 ニューヨークの不動産王、ドナルド・トランプがゴルフトーナメントの主催者になろうと名乗りを上げた。といっても、米プロツアーのトーナメントではなく、全く新しい試合を作ろうというのだ。

 ニューヨーク・デーリー・ニュース紙によれば、トランプが考えているのは、アメリカやヨーロッパのプロツアーのメンバー以外なら誰でも出場できるというオープン競技で、優勝賞金は「100万ドル以上になる模様」という。

 プロのトッププレーヤーが出場しない試合で、優勝賞金が100万ドル(約1億1500万円)を超えるというのは過去に例がないが、そこは商売人のトランプ、試合の参加料がなんと一人1万5000ドル(約175万円)という。

 つまり100名の参加者があれば、それだけで150万ドルの収入があるのだから、高額の賞金も元が取れるというわけ。

 参加する側にすれば、賭けゴルフに近い試合ということになるのだろうが、カジノ経営も行っているトランプにとっては、新しいギャンブルの胴元になるという感覚なのかもしれない。

 ニューヨークの不動産バブルは、弾けそうだと言われながらもまだ続いているし、その中でもトランプは、バブル長者の代表選手のように見られている。

 もともと彼は「成金趣味(?)」という陰口も聞かれる超高級マンションを建設しては、アラブの石油長者やウォールストリートの投資家などに売ってきただけに、175万円の参加料など小銭程度でしかない大金持ちたちとの付き合いが深い。100名程度の参加者ならすぐにでも集められるかもしれない。

 しかも、彼はテレビの「アプレンティス(実習生)」というリアリティ番組に出演して、この番組がプライムタイムで高視聴率を獲得したことから、アメリカでは、いまや人気有名人になっている。

 この番組は何人もの視聴者が参加して、彼の会社などで働き、最後に勝ち残った者が彼の会社に雇われるというもので、「You are fired!(お前はくび)」という言葉が昨年の流行語になったほど。そんなトランプが仕掛けたゴルフの試合だけに、話題性が高い。

 トランプ自身のゴルフへの思いは本物で、ニューヨークの名門、ウィングフットGCの古くからのメンバーだ。ゴルフは、ブッチ・ハーモンの父親でマスターズで優勝したこともあるクロード・ハーモンに習って覚えたという。

 かつてトランプの会社が危うかった時期、たまたまウィングフットGCで一緒にラウンドしたプレーヤーにトランプがコーチしたところ、この相手が某銀行の頭取で、結局この銀行から融資を受け、会社の危機が救われた、というようなエピソードまである。

 ゴルフビジネスにも熱心で、10年ほど前から手を染め始めた。リゾート開発とともに、ゴルフコースを建設し、超高額のメンバーコースを作ったりしている。

 アメリカ東部の名門コースはクラブの格式や雰囲気を重視するため、有名人というだけでは、なかなか入会できないケースが多い。

 かつてビル・クリントン元大統領が、ニューヨーク近郊の名門コースから総スカンを食らったという話もある。そうした中でトランプの作るコースは、一般人には高額すぎるとはいえ、金さえ払えば入会できる(?)とあって、見る見るメンバー数を増やしているのだ。

 それだけに175万円の参加費を払ってもプレーしてみようというローハンディキャッパーを、トランプなら集められるだろう、と見られている。

 試合は、今年5月にトランプリゾートの「ザ・グレナディンス」で開催され、試合形式は54ホールのストロークプレーの後に、シュートアウトで優勝者を決める予定とか。

 腕に自信があり、お金に余裕のあるギャンブル好きのゴルファーなら参加してみては? もちろん賞金を獲得すれば、アマチュア資格は失われるが……。

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