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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 11/22号
2005/11/9更新
野球を真似た「プレーオフ制度」も検討中
TV視聴率を気にかける米PGAツアー改革

 ザ・ツアー選手権が終わって、米ツアーの公式日程は、一応終了した。今年の賞金王はタイガー・ウッズ。といっても賞金王や年間最優秀選手賞には、すでに1カ月以上も前からほぼウッズが王手をかけ、その争いを予想する面白みには欠けていた。
 その分、ゴルフのテレビ視聴率は伸びていかない。06年度の試合スケジュールが今月2日に発表されたが、将来的にツアーが低迷しないよう、ツアーのあり方を抜本から変える改革案が水面下で行われていた。


タイガーばかり強くても盛り上がらない

 米PGAツアーは現在、再来年2007年からのTV放映権交渉を行っているが、その中で、ツアーそのものを大きく変える計画案が具体化している。その目玉になっているのが、ザ・ツアー選手権と賞金王に関するコンセプトの大幅な変更だ。

 再来年以降の計画では、ツアーの公式戦は、ザ・ツアー選手権が最終戦であることに変わりはないが、この試合に出場するためには、8月下旬からの「プレーオフ・シリーズ」となる3試合で良い成績を収めなくてはならないという改革案が出されているようだ。

 そして賞金に替わり、ポイントシステムが導入されることになるという考え方が、トッププロたちにすでに水面下で示された。

 この計画案について、タイガー・ウッズは、
「年間13勝したとしても、プレーオフで良い成績を収めないとプレーヤー・オブ・ザ・イヤーにはなれないし、獲得賞金についても、金額のことは忘れて、ポイント制に頭を切り替えないとダメだろう。
例えば、F1レーサーがいくら稼いでいるかなんて、ファンにはほとんど興味がない。彼らはポイントを争って戦っているからだ。同じことをPGAツアーは、テレビ視聴率のためにやりたいんだ」と感想を述べていた。

 こうなるとゴルフの賞金王というこれまでの考え方自体に変化が起きてくる。

 こうした動きが起きたのは、米国では8月の全米プロ以降、アメリカン・フットボールのシーズンが始まったり、大リーグのプレーオフやワールドシリーズなどが注目されるため、ゴルフ自体の注目度が低くなり、ザ・ツアー選手権までの2カ月間は低視聴率に悩まされているからだ。

 そうした中で、「PGAツアーはテレビのために最高の商品を作り出したいようだ」(タイガー)という事情が絡んでいる。他のスポーツの視聴率が高い理由を分析して、おいしいところをつまみ食いしようというのが、PGAの基本的な発想なのだろう。

 この改革案はまだオフィシャルには公表されていないが、タイガーやミケルソン、シンなど主要なプレーヤーたちにツアー側から説明や根回しをしており、かなり「本気」の対策のようだ。

 一方で、秋のシーズンに放映が多いABC局が将来的に、PGAツアーから手を引く可能性があると噂されることから、今後のTV局との交渉次第によっては、状況が若干変わっていく可能性もある。

 いずれにせよ、トッププレーヤーにとっては、
「今後、流れとしては、出場試合数が多くなることは間違いがないだろう。全米プロ、NECと連続して大きな試合があった後に、プレーオフがあるなんてことになったら、終盤戦は忙しくなってしまう。
そうなっても自分にとっていいことは、10月以降3カ月の休みが出来るので、バカンスに出かけたり、日本やアジアに行ってプレーするよ」(タイガー)

 これに加えて、プレーオフに残れなかっ選手のために、ザ・ツアー選手権以降、5試合ほどシード争いのための試合を開催することも計画されているようだが、こうした発想でゴルフツアーが組まれた場合、そもそも公式試合という概念自体も変わってしまうかもしれない。

 いずれにしても、米PGAツアーは将来的に見て、厳しい経済環境の中で、他のスポーツとの視聴率競争を踏まえ、新しい米ツアーを企画していかねばならないようだ。

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