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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 8/9号
2005/8/5更新
「ヘソ出しウェア自粛令」って、ホント?
意外に知らない女子ツアーのこぼれ話

 女子ツアーの人気とともに、その周辺も騒がしさを増して、さまざまな報道が渦巻いている。
 なかには、宮里藍らの『ヘソ出しショット』を日本女子プロゴルフ協会(LPGA)が禁止するというものまであり、ファンには何がどうなっているのか、いまひとつ見えてこないのが現状だ。
 そこで、これまであまり知られていなかった女子ツアーの内側を覗いて見た。


何でも話題になるのは人気がある証拠

 まずは気になるヘソ出し禁止令。一部週刊誌で『協会は禁止の方向へ』と報じられているが、実際のところは違った。

 LPGA事務局に聞くと、「禁止はしていませんし、そういう話しもありません。規定でもメーカーさんが出しているものについては認めています。ただ、(ヘソ出しを批判する)ファンからの投書や電話が多く、その事実は選手も知っておいたほうがいいのでは、ということで掲示板にそれを貼り出したことがあります」(島村深・広報担当)との答え。どうやらこれに尾ひれがついて広まったようだ。

 確かにトーナメント規定を見ると、第6章『選手の心得』で服装について触れている。『(8)選手は、トーナメント会場への往復を含めゴルフウェアとしてジーンズ及びスニーカーの着用をしてはならない。選手は、トレーナーを着る場合は襟を出すか上着を着なければならず、Tシャツについては女性らしいファッション性のあるもの(ゴルフメーカーがゴルフウェアとして販売しているものは可)であれば着用してもよい。ミュール、サンダルの着用は禁止する。スニーカーに関してはトーナメント会場がその着用を禁止している場合は、着用してはならないものとする』。

 基本的にトッププレーヤーのほとんどは、メーカーとウェア契約を結んでいる。例えば、宮里藍はブリヂストン。そのウェアであればOKというのが判断基準だ。

 樋口久子会長もかねてから「あれはヘソを出しているというより出てしまうもの」と口にし、流行のひとつとして目くじらを立てるつもりはないことを公言している。だが、予想以上の騒ぎになってしまったため、近々、改めてその見解を選手に伝えることになっているという。

 ところで、前述の掲示板だが、これは基本的にトーナメント会場のロッカールーム周辺に設置されており、そこを通れば誰でも目にすることができる。

 女性のロッカールームなので、あまり人目につくことがないが、ここに選手への連絡事項などが貼り出されている仕組みになっている。

 ファンからの声を選手に知らせる張り紙をみてもわかるように、人気とともにLPGAが周囲の声に敏感になっていることを示す出来事が、春先のトーナメントであった。

 掲示板に男子ツアーで起きた、ある『事件』が貼り出され、選手に注意を促したというのだ。事件は昨年末に男子の大会で、あるトッププロがファンからのサイン要請に応じたものの、最後の一人にサインした後、サインしたキャップとマジックを投げ返したというもの。

 ファンは唖然とし、もらったばかりのサインをゴミ箱に投げ捨て、周囲のギャラリーもこれに拍手をした、というものだった。こうした行為が『悪しき例』として女子プロたちに紹介されたわけだ。

 ところで女子ツアーでは、「練習ラウンドでボールは1球しか打ってはいけないらしい」という話がまことしやかに語られている。これはマスコミ関係者の間でも誤解が多いのだが、取材をしてみると「2球しか打ってはいけない」というのが正しいようだ。

 理由は練習ラウンドでもプレーの進行が遅くなりがちなため、こうした不文律があるという。しかし「一部の大物プロ、ウルサ型プロ」に関しては例外で、何球打っても周りは何も言えないらしい。

 こんな話題が俎上にのぼるのも、女子ツアーに人気が出た証拠。看板プレーヤーである宮里藍が『海外流出』しても、横峯さくら、古閑美保、諸見里しのぶ、宮里美香など後継者候補が揃っている。だからこそ今の人気を維持するためにもファンを大切にしつつ、フレッシュなムードを漂わせる工夫を協会、選手ともども続けていって欲しい。

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