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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2/8
2005/2/3更新
観測史上最大の飛散量といわれるスギ花粉
昨年は大丈夫でも、今年は早めの予防が肝要
 前々から「凄いぞ、凄いぞ」と言われるものほど、いざふたを開けてみると、案外大したことないもの。しかし、この春のスギ花粉の飛散量は、どうやら過去最大になりそうだ。それだけ、花粉症患者にとっては悲惨な、飛散量ということ。不安な人は早めの対策を講じるのが懸命だろう。

 花粉症の人の中には既に覚悟を決めた人もいるようだが、昨夏の猛暑の影響で、日本中のスギ・ヒノキは目下、大量の花粉をため込み、飛散の時を今か今かと待ち構えている。

 しかも、昨年末までの暖冬傾向から、関東では例年1月下旬から2月上旬に飛び始めるのが、今冬は昨年10月末に一部で飛散が確認されている。今後、気温が上がれば、1月中にも一気に花粉が舞う可能性がありそうだ。実際、東京の街中では、早くも花粉症用マスクをかけた人の姿を見かける。

 その飛散量だが、環境省では昨年12月27日に今春のスギ・ヒノキ花粉の飛散量予測の速報値を発表している。それによれば、東京では飛散量が少なかった昨年に比べて13倍、大阪では同じく23倍、そして京都では37倍もの数値を予測。過去10年の平均値と比べても、各地で2倍前後の量が見込まれている。

 さらに、現時点では過去最大だった95年に匹敵する飛散量が予測され、2~3月の気象条件では記録を更新する可能性も指摘されている。

 しかし、これは絶対量の話。花粉症患者にとっては、昨年は飛散花粉が少なく、症状も軽くて済んだだけに、今年はこれまでにない苦悶を味わうことにもなりそうだ。

 「症状を軽く抑えるには、症状が現れる前、今のうちに病院に行って相談するのが一番です。遅くても1月中に診てもらった方がいいでしょう」とアドバイスをするのは、東京・神田クリニックの藤井裕之院長(医学博士)。

 同クリニックでも、「今月になって既に10人ほどの患者さんが来院しています。例年よりずっと早いですね。それに、今年は飛散量が多いというニュースを聞いて、早めに薬を飲まれる患者さんも例年より多くいます」ということ。どうやら、医療機関では既に臨戦態勢に入りつつあるようだ。

 花粉から身を守るには、外出を控えるとか、花粉症用のマスクやゴーグル式メガネを使用するのが一番だが、ゴルファーには無理な注文。

 そこで薬の助けを借りることになる。花粉症緩和の内服薬には抗アレルギー薬と抗ヒスタミン薬があるが、一般に前者は眠気が少ない代わりに遅効性。後者は即効性がある代わりに眠気を催すといわれる。

 しかし、藤井院長によれば、最近の抗アレルギー薬の中には抗ヒスタミン作用を併せ持ちながら眠気が少ない、あるいはほとんど眠気を催さない薬もあるそうだ。

 それでも前述したように、症状が出てからでは、十分な薬効は期待できない。

 「抗アレルギー薬は飲み始めてから効果が現れるまで2週間前後かかるので、やはり花粉が飛び始める2週間ほど前から飲み始めるのが望ましい」(前出・藤井院長)

 また、この内服薬とともに、点鼻薬や点眼薬といった局所療法を併用するとより症状が楽になる。あわせて病院で相談した方が良いとのことだ。

 21日に尾辻厚労相が、国としては初めて「緊急の花粉症対策を実施する」と発表した程の大量飛散。予防は万全ですか?

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