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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 9/7
2004年更新
プロのトーナメント顔負け! なんと
賞金総額百万円のオンラインゴルフ大会
 先週の日曜日(15日)、NEC軽井沢で北田瑠衣と福嶋晃子が華やかな熱戦を繰り広げていたその日、東京・恵比寿でも、破格の賞金を賭けたゴルフトーナメントが、熱く、けれど静かに行われていた。

 トーナメントの大会名は「カブドットコム カップ」。オンライン証券の同社がスポンサーになった大会で、実はトーナメント自体もオンラインのゴルフゲーム。つまり、パソコンのモニター画面に向かい、クラブの代わりにマウスを手に、スコアを競うトーナメントだった。

 だが、「たかがゲーム」などと、どこかの球団の前オーナーのように軽んじてはいけない。賞金総額、なんと100万円。優勝賞金50万円、2位20万円と高額なのだ。ネット業界の記者も「あらゆるゲームを含め、国内のオンラインのゲームイベントでこれだけ大きな賞金は初めてでしょう」と興奮気味に語る。

 今回、競われた「ショットオンライン」というゴルフゲームは、インターネット情報サービス会社のエキサイトが専用サイトで運営しているサービス(無料でプレーできる)で、この6月下旬にスタートさせた。パソコンにソフトをダウンロードし、会員登録すれば、いつでもネットを通じ、見知らぬ相手と本格的なゴルフゲームが楽しめる。

 そこがさらに、「ショットオンライン選手権」という競技会を企画。その第1戦が今大会というわけだ。大会は、まず7月26日から1週間、予選ラウンドとしてオンラインでの競技会を開催。その上位8人が東京・恵比寿で顔を合わせ、決勝ラウンドを行った。

 競技は9ホールでのストロークプレーを経て、上位2人によるマッチプレー(6ホール)で優勝を争った。その決勝戦、最後はエキストラホールに持ち込まれる大接戦となり、会場は思いのほか興奮に包まれた。といっても、ギャラリーは関係者も含め、30~40人ほどだったので静かなものだが……。

「予選ラウンドの1週間で2000人弱の方が参加されました。当社のゲームサイトには、20万人ほどのアクティブユーザーがおり、多いときには4~5000人が同時に楽しんでいます。そうした状況からすれば、このゴルフゲームももっと参加者が増えると見込んでいます」(エキサイト・エンタテイメント事業部事業部長・坂本孝治氏)

 そして、今回のような高額大会は難しいとしても、今後もスポンサーと提携し、月1回のペースで競技会イベントを開催する予定という。来月上旬には全日空とのコラボレーションで、全日空オープンの開催コース・札幌GC輪厚コースがゲーム画面に登場。そこを舞台に競技会を行い、優勝者には本当の大会に招待することを企画している。他にも「このゲームは画面のキャラクターを自由に設定できるので、今後はメーカーと提携し、最新のウェアやグッズ、用具を取り込むといったことも考えています」(同オンラインゲーム部部長・黒田英二氏)

 また、深堀圭一郎、佐藤靖子の両プロと契約、それぞれのスウィング・モーションが近く同ゲーム上で使われることになるそうだ。

 ゴルフゲームといえば、シリーズ全4作がいずれもミリオンセラーを記録、昨年から始まったオンライン版もプレーヤー数の登録がすでに12万6000人に達した『みんなのGOLF』(プレイステーション)が有名だが、普段使っているパソコンで同様のゲームが楽しめるこちらにも、今後は関心が集まりそうだ。

 ちなみに今大会の決勝進出者8名のうち実際のゴルフ経験者は2人だけ。そのひとりが優勝者の奥村政人さん(42歳)。ゴルフ歴10余年も、腕前は100前後だそうで2年前に手首をケガしたことでリタイア。

「ゴルフの経験はまったく関係ありませんね。勝因は? 勘でしょう(笑)」

 また、賞金50万円の遣いみちは? という質問には、「いや、連れてきた娘たちがすぐに女房に知らせたので、女房に取られますよ(笑)」と、コンペの席上でも聞かれそうな笑顔の返事が返ってきた。

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