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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 5/25号
2004年更新
民事再生中の北山CCで会員独自の再建案
出資金募り中間法人活用し、買取り目指す
 民事再生中のゴルフ場で、会員が独自に再生計画案を立案。自ら出資金を募り、中間法人を活用しゴルフ場を買い戻す、という内容だ。6月に予定されている債権者集会に、会社案に対抗する形で提案する予定で、締め切り期限の4月30日には地裁に提出した。

 そのゴルフ場は、昭和50年開場の佐賀県三瀬村にある北山カントリー倶楽部。経営会社である三瀬観光開発(株)(水田正昭社長)は、昨年9月29日、負債総額約38億円を抱え、佐賀地裁へ民事再生法の適用を申請した。負債のうち約1500人から集めた預託金は、約23億円となっている。

 会員権の額面は70万円~300万円で、主流は150万円。額面も低いことから償還問題が顕在することはなかったが、直前に関連会社が自己破産し、親会社である三瀬観光開発が約4億円の金融債務の連帯保証行っていた。さらにゴルフ場施設は、そのほとんど(約25億円)が、その自己破産した関連会社の物上保証に提供されており、その煽りを受ける形での経営破たんとなった。ちなみに入場者、売り上げとも減少傾向にあるとはいえ、直近の平成14年度の決算では、ゴルフ場単体では経常利益を計上していた。

 そうした事情もあり、会社側が事前に会員に打診したスポンサー型再建に会員が猛反発。すぐさま12月には「北山カントリー倶楽部会員のプレー権の実質を守る会」(堤敬二郎会長)を立ち上げ、債権者集会で債権者として提出する独自の再生計画案を起草。それによれば、会員から35万円の出資金を新たに募り、設立する中間法人が買い戻す形で、会員が自主再建を目指す、というものだ。

 ちなみに会社側では、スポンサー候補として滋賀県の業者を選定したが、その条件は4億2500万円で買い取った後、会員のプレー権は保証するものの、預託金は15年据置、80パーセントカットというもの。

 これに対し守る会は、「とうてい納得できるものではない」とし、会員に35万円の出資金を募るアンケートを実施。それによれば回答総数1054名のうち、賛同者は985人。出資金申し込みも複数申し込む会員もいて、目標額はもとより、スポンサーの提示した条件よりも高額の、6億735万円が集まる目途が立ったという(4月13日現在)。

「中間法人を活用し、会員主導で完全株主制に移行した清川CC(神奈川)の関係者にお会いしたり、また民事再生中のゴルフ場を、年会費の先払いという形で買い戻した石坂GC(埼玉)のケースを勉強したりと、ほぼ完全に近い計画ができたと思っている。なにより会員の倶楽部に対する思い入れが強く、一致団結によって必ず我々の案が債権者集会で可決、認可されると信じている」(堤会長)

 これに対して会社側の代理人である牟田清敬弁護士は、「ひとつの選択肢であるとは思うが、まずお金を出せない人をどうするのか。次に金融機関の競売に対抗できる案かどうか。その辺も含め現実的な案かどうか見極めることが必要だ」と話す。

 いずれにしても6月の債権者集会では、会社側の営業譲渡案と、会員側の買い取り案のどちらを選ぶかが争点となる。

 さて、民事再生中のゴルフ場を会員が自ら買い戻すという例は全国的にはまだ珍しいが、ゴルフ場の評価額が著しく低下していることが起因している。というのも、過去2年間のゴルフ場の売買価格は、平均で12億円前後。平成14年度は西武が買収した川奈ホテルの220億円を除けば、平均で約12億円。昨年はさらに低下し、約5億円となっている。群馬の霞山CCに至っては、なんと2000万円である。大都市圏のゴルフ場を除けば、「所得税法の改正で、金持ちに有利な税制になっていることから、順調な企業のオーナーがプライベートに近い形で購入するケースも見られるようになっている」(ゴルフ場事業関係者)ほどで、当然、今回のように会員が買い取ろうとする場合の出資金も少なくてすむ。

 ともあれ、民事再生では預託金の大幅カットとともに、多くのゴルフ場ではスポンサー型再生がとられてきた。しかし、ゴルフ場の価格がここまで落ちると、会員主導もまた可能になる要因になりそう。その意味では今回の会員の挑戦の成り行きが、大きな注目を集めそうである。

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