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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/30号
2003年更新
婚約してハッピーなはずのタイガーが
プライベートで宿泊したホテルに激怒!
 タイガー・ウッズのキャディ、S・ウィリアムズの婚約に続き、ウッズ本人の婚約、そして日本では小林浩美の結婚のニュースと、年の瀬に入ってめでたいニュースが続いている。その中でウッズが、自分の婚約のニュースに対し、珍しく怒りを露にし、話題になっている。

 事の発端は、ウッズ婚約のニュースが、本人が発表する前に、第三者によって暴露されてしまったことに始まる。

「私は、シャムワリ・ゲーム・リザーブ(南アフリカのリゾートホテル)の創始者であるドリアン・ガーディナーに裏切られた。私が(南アで開催されたワールドカップ後の)4日間、友人と宿泊している間、私のプライバシーを守ることを彼は約束したのに、その約束を破り、私の婚約を新聞に漏らしただけでなく、私が空港から出発する際に、市長と学校の子供たちを招待していたんだ」と、ウッズ自身のホームページで、相手の名前を呼び捨てにするほどの怒りよう。

 ウッズといえば、プロデビュー当時、オフレコで語った言葉が、米「GQ」誌に掲載されて激怒し、話題を呼んだが、それ以降は、マネジメント会社のIMGに教育されたせいか、表立って怒りを表すことはなかったし、まして、誰か個人を公に呼び捨てにすることなど、おそらく一度もなかっただけに、その怒り様に、驚きの声が上がっているのだ。もっとも、ウッズの言い分もわからないではない。

「私はもう何カ月も前からエリン(婚約者)にどう結婚の申し込みをしようかと計画していて、それをプライベートで、ユニークな環境の中でやりたかったんだ。私たちの生活の中で、婚約というのは、非常に重要な瞬間だったにもかかわらず、それを彼は台無しにしてしまった」

 実際、婚約を前に、ウッズは、ノルデグレン嬢と野外でキャンプをして、寝袋に寝ながら星空を見ていたとも。そして、プロポーズは黄昏の夕日の中で、散歩の途中に行われたとも伝えられている。つまり、静かにロマンチックな雰囲気の中で、すべてを終わらせるつもりでいたのに、「この旅行で、唯一良かったことといえば、エリンが『ノー』と言わなかったことだけ」という事態になってしまい、怒っているのだ。

 もちろん、宿泊客のプライバシーを守るのが、ホテルの義務であるにもかかわらず、それを新聞やマスコミにリークしたことに対しても怒っている。さらに、ウッズがキレたのは、南アフリカからの旅立ちのときだ。

 ガーディナー氏が、地元の市長や学校の子供たちを連れて、飛行場に現れ、2人を引き回して写真を撮りまくり、さらには、その写真を自分のリゾートのホームページで紹介したりと、ウッズの了解も得ないまま、好き勝手にやってしまったからだ。ウッズが自分の両親に婚約したことを伝える以前に、市長から婚約の祝福を受けたときには、「不愉快で、ショックを受けた、という言葉は控えめすぎる」(ウッズ)というほどに、怒り心頭に達してしまった。

 ガーディナー氏側の話を聞いてみないことには、本当の事情はわからないが、その後、ホテル側は公式のコメントを出していないし、ウッズが正式に婚約について語る前に、ホテル側が「(帰るときにはノルデグレン嬢が)大きなダイヤモンドを指にはめていた」と語っていたのは事実。つまり、少なくとも、ホテル側が婚約情報のリーク元のひとつであること疑いようがない。

 ホテル側としては、あの世界のタイガー・ウッズがプロポーズをするために選んだ場所ということであれば、最高の宣伝材料になるのはわかるが、どうもフライングをしてしまったことは間違いなさそうだ。

 いずれにしても、明るいはずのニュースが、こうした苦い結果になってしまったのは残念なこと。ただ、今季賞金王のV・シンを退け、最優秀選手の座を獲得し、意地は見せたものの、今季はメジャーにひとつも勝てなかったウッズ。今回の事件の怒りを来年のプレーにぶつけてもらいたいものだ。

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