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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 12/3号
2002年更新
セルフプレーでのホールインワンも安心
全パー3にビデオカメラ設置のゴルフ場
 損保会社によれば、セルフプレーのコースの増加につれて、ゴルファー保険の契約者からは、達成しても認められない「ホールインワン保険」の契約をためらう声が増えているそうだ。ところが最近、そんな不安を払拭する、セルフプレーでもホールインワン保険が無駄にならないゴルフ場と保険が登場した。

「ホールインワンは、1コースで少なくても年間5~6回は出ると聞きました。せっかくのエースを、うちはセルフだから証明できません、といったのではお客様に申し訳ないので」と語るのは、昨年千葉県にオープンした竹岡ゴルフ倶楽部の下田義一社長。同倶楽部は、GPS利用のホールナビシステム搭載の乗用カートのセルフコース。最新システムの導入は、セルフの不便さを極力軽減するとともに話題性も付加し、後発のハンディをカバーする狙いがあった。その一環で、ここのすべてのパー3ホールには、ホールインワンのシーンを撮影、証明するビデオが設置されているのだ。

 各ホールには、ティに2台、グリーンに1台、計3台のカメラを設置。それぞれ、その日の使用ティとカップが鮮明に映るよう調整している。そして、その3台のカメラの映像は、自動的にひとつの画面に編集され、モニターできるようになっている。TV中継のようにボールの軌跡は追えないが、エースの誤魔化しはできない仕組みだ。ビデオシステム稼動後は、各損保会社に同保険の証明として採用されるよう要請したそうだ。

 すると、それを受けてかどうかは不明だが、三井住友海上火災がこの10月から、同社の判断基準を満たしている映像なら証明として採用するなど、セルフプレーでも保険が支払われるよう条件を改定した。セルフでも、(1)ゴルフ場従業員が目撃し、その署名捺印があるもの。(2)ゴルフ場の公式競技で会員が達成した場合で、目撃した競技参加者や競技委員の署名捺印があるもの。(3)ビデオ等で撮影され、映像が同社の判断基準を満たしたもの。以上のいずれかであれば、支払いの対象とされることにしたのだ。

「始まって1カ月余ですが、既にゴルフ場の従業員が目撃した例が報告されています。この保険は支払いが喜ばしいという特異な保険ですから、セルフでも不正でないことが明らかな場合は喜んで速やかにお支払いできるようにしたのです」(同社・広報部)

 さらに、同保険の改定を受け、やはりセルフで2年前にオープンしたおかだいらゴルフリンクス(茨城県)でも、同証明となるよう、もともと全パー3ホールに設置してあるビデオ装置の改良に着手した。

「親会社が保険業も行っているオリックスなので、いずれはセルフでもホールインワン保険の証明となるようにと、造成時から考えてセッティングしたものです」(小木曽尊文社長)

 現在、同GLの映像は、グリーン奥からティ方向に向けた1台のカメラで、ティもカップも映しているもの。ただし、現装置は、ダビングするとホールインワンの場面が不鮮明で、記念としては十分だが、三井住友海上の基準は満たしていないため、目下、改良中とか。

 セルフが主流になるにつれ、キャディ制全盛時代の常識が次々と消えつつある。セルフプレーでホールインワン保険は降りないというのも、いずれは覆される常識なのだろう。

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