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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 5/21号
2002年更新
民事再生法、施行2年間で申請は85コース
RCCの出方次第では今年さらに急増の予想
 ゴルフ場再生法とまで呼ばれた民事再生法が施行されてから、丸2年の歳月が流れた。この4月17日には、ゴルフ場会社3社の債権者集会が開かれるなど、当初は様子眺めをしていた業界も、今では申請ラッシュが続いている。ゴルファーには、1コース申請するたびに「またか」といった諦めムードさえ漂い始めている。

 この2年間に民事再生法を申請したゴルフ場は、経営会社で75社、コースにして85コースにのぼる。施行1年目の昨年は、当初、業界が様子眺めしていたこともあり31社にとどまったが、2年目となった昨年度は44社に増えている。

 日本ゴルフ場総合研究所の降旗貞夫専務理事は、「3年目となる本年度は飛躍的に増える可能性が高い」と予測する。

「先の銀行検査で金融庁は、不良債権化した貸出先について、強い姿勢で市場撤退を言明している。この中にゴルフ場案件が数多く含まれることは間違いない。またRCC(整理回収機構)の債権処理は5年以内と決められているが、すでに引き継いでから3年、4年を経過している債権も多い。それだけに今年は、昨年以上に民事再生法の申請が増えるはずだ」

 会員の立場からみれば、プレー権こそ守られるものの、再生計画においては預託金の約9割がカットされる、また退会者についても分割払いや抽選方式により返還される、という厳しい内容がほとんどだ。償還圧力の高まりの中で、比較的たやすく預託金債務を大幅に削減できるという点が「ゴルフ場再生法」と呼ばれる所以でもあるが、しかし会員にとっては事実上、財産権を放棄したに近いケースも多く見られる。

 もっとも債権者集会が開かれながら、再生計画が否決されたケースは、小誌前号(週刊GD5/7・14号)で報告した小長井CC(長崎県)の一例のみ。それも会員が反対したのではなく、大口債権者である地元金融機関が計画に反対したためのもの。プレー権だけは守られるという大義名分があるにせよ、厳しい条件であっても飲まざるを得ない、というのが多くの会員の偽らざる心境でもあろう。

 もっとも75社中、再生計画が成立したケースは、まだ32社と全体の半分にも達していない。成立条件が緩和されたため、和議に比べれば比率は高いが、申請が相次いでいる状況を考えれば、意外な感じがするかもしれない。

 実はこの点こそ問題と、前出の降旗貞夫専務理事は指摘する。「まだ申請まもないケースもあるだろうが、再生計画すら立てられないでいるゴルフ場も多いのではないか。というのも償還問題以前に、ランニングコストで赤字を増やしているゴルフ場は全体の7割近くを締めている。具体的にいえば年間来場者が2万人台、売上が3億円を切ったコースは、どんな計画を立てても再生は難しい。裁判所もその辺を冷静に分析しだしており、またスポンサーに名乗りを上げてきた外資もシビアになりつつあり、今後申請は増えても再生計画が成立しないケースも増えるのではないか」と予測する。

 民事再生法が破棄されれば、原則として破産手続きに移行する。会員が再生計画に賛成せざるを得ない背景には、「破産になるくらいなら預託金をカットされても、プレー権が保証されたほうがマシ」との思いが強い。もちろん破産後、会員の手でゴルフ場施設を買い取るケースも考えられるが、いずれにせよ会員がさらなる混乱に巻き込まれることは間違いない。

 民事再生法に対抗し、会員組織が会社更生法を申請。民事再生手続きの中止命令を勝ち取ったのは清川CC(神奈川)。会員の素早い対応で自主再建の道を模索したが、スポンサー候補に名乗りを挙げたローン・スターグループとの綱引き状態で、必ずしも現時点で思惑通りには運んでいないというのが実情だ。そのため会員組織では、外資の乱入はゴルフ場の乗っ取りだとして、マスコミ各社の協力を求める活動も行っている。

 ともあれ、ゴルフ場にとっても会員にとっても、より厳しい時代に突入したことだけはたしか。それだけに民事再生法を含む法的整理を決意する前の早い段階で、一度、両者で手を取り合って、それぞれのゴルフ場、クラブの未来像を明確に描く必要があるのかもしれない。

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