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週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2/5号
2002年更新
昨夏以来5カ月試合不出場のミケルソン
今はゴルフより、絶好調の賭けに夢中?
 5カ月間の休暇を終え、やっと戦線に復帰。これが無名のプロや故障続きのベテランの話なら分かるが、昨年タイガー・ウッズと賞金王争いをしていたP・ミケルソンの話だから、エッ? と思う方もいるだろう。

 昨年、8月のWGC-NEC招待以来、米ツアーではおろか、海外の試合にもまったく出場せず、やっと先週のボブホープ・クライスラーに姿を現したものの、試合前「十分に練習していない。練習場でも満足できる時間が持てなかった」(ミケルソン)と語り、本格的な参戦は昨年優勝しているビュイック招待(2月7日~10日)からというのだから一体どうしてしまったのかと波紋を呼んだのである。

 確かに昨年9月には、同時多発テロが起こり、10月23日には、次女のソフィアちゃんが生まれている。長女のアマンダちゃんが生まれたのは、99年の全米オープンの直後で、このときも故P・スチュワートと優勝争いをしていたにもかかわらず、「メジャーのチャンスはこれからもあるが、長女出産に立ち会えるのは人生に1回だけ」とプライベートジェットを用意させ、試合の棄権までほのめかしていたミケルソンのことだから、家族第一主義ということなのだろう。それにしても昨年、ウッズとの賞金王争いの真っ只中で試合に出なくなり、賞金王への権利をあっさり放棄してしまったのだから、マスコミから顰蹙を買うのも仕方ないだろう。

 実際、今季初戦のメルセデス選手権も、「プレーしたかった」と言いながら、実際にはオリンピックを控えたユタ州にスキー・バケーション。同大会は、昨年の優勝者だけが参加できる試合だけに、予選カットもなく最下位でも5万1000ドルもの賞金を手にすることができるのだが、本人も十分承知の上で、「賞金額の上で少しくらい遅れをとっても、数試合ですぐに埋められる自信がある」と余裕しゃくしゃく。昨年は440万ドルの賞金を稼ぎ出した上に、タイトリストと契約して、トータルでは10数億円の収入があったのだから、試合に出なくても金には困らないということなのだろう。しかも、趣味!? のスポーツベット、ギャンブルでも勝ちまくっているというのだから、あとはメジャーにさえ勝てれば、ということなのかもしれない。

 なにしろ、報道では、昨年、アメリカンフットボールのスーパーボールで、ボルチモア・ラーベンスに賭けてなんと50万ドル儲けた上に、大リーグのワールドシリーズでも、下馬評の高かったイチローのいるマリナースやヤンキーズを尻目に、アリゾナのダイヤモンドバックスに賭けて6万ドルを手にしているというミケルソン。

 本人に言わせると、つい先頃までアリゾナに住んでいた(5カ月の休暇中にサンディエゴに戻っている)ため、「ダイヤモンドバックスに賭け、ラーベンスは単に彼らが好きだったので賭けただけ。勝てたのはラッキー」ということだが、今年のスーパーボール(2月3日)にも、今上り調子のセントルイス・ラムズにかなり以前から6倍の倍率で賭けているというのだから、よほど研究しているか、ツキまくっているのかはなんとも言い難いところだ。

 そう言えば、ミケルソンの昨年の最終戦となったNEC招待でも、ウッズとJ・フューリックのプレーオフをクラブハウスのモニターで観ていて、フューリックがグリーンサイドバンカーから1発でカップに入れると、横にいたM・ウィアーとの500ドルの賭けで、これまた儲けている。この一件はその後、選手が試合で金を賭けることを禁じたPGAツアーの規定に反するということで、問題になったが、肝心の賭け金に関しては「そう言えば、マイクとはあれ以来会っていない」とかで、500ドルの回収もまだだとか。

 何しろ5カ月も試合に出ていなかったのだから、それも当然だが、とにかくギャンブルでツキを使い果たして、今年もメジャーに勝てないなんてことにならなければよいのだが……。

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