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第14回(2011)ゴルフダイジェスト・ジャパンジュニアカップレポート

今年で14回を数える、夏休み最終週のイベント「ゴルフダイジェスト・ジャパンジュニアカップ」。この大会には、ゴルフ経験の浅い子供が対象のレッスン企画「キッズチャレンジ」がある。そこには、懸命にクラブを振るわが子を見守る、あたたかい目線があった──。

2011 ジュニアカップレポート ゴルフが深める、親子の絆。

「僕がゴルフを大好きなので、娘にも雰囲気を味わってほしくて参加しました」
 ある父親が語ってくれた。彼は、おぼつかない手つきでドライバーを振り、バランスを崩しながらもキャディバッグを背負う娘を、心配そうに、だが目じりを下げて見つめていた。

 キッズチャレンジのレッスンは、準備体操からはじまり、ドライバー、パッティングなど、LPGAのコーチのもとでおこなう。
 まだ、小学生の子供たちだ。クラブを振りまわすヤンチャ君がいれば、バイザーを脱いで駆け出そうとするお転婆さんもいる。それでもみな、打ちはじめると夢中で打っていく。ボールがなくなると、「もっと打ちたい」の合唱がはじまる。あっ、ゴルフをはじめた頃って自分もこうだったな、と思い起こさせるシーンだ。

午後の体験ラウンドの際、ティグラウンドで、人生初のティショットを打とうとする男の子がいた。少し緊張した面持ちで、なかなかスウィングできない。
怖がっているのかな、これは時間がかかりそうだな、と思っていると、「リラックスだよ、ほら、力を抜いて」と励ます声。男の子の視線の先には、母親の笑顔。軽くうなずいて、テークバックをはじめる。気持ちのいいスウィングで、白球はフェアウェイに飛んでいく。彼のフィニッシュは、初めて味わうよろこびに満ちていた。

 子供たちを追ってグリーンに向かう途中、さきほどの父親に声をかけられた。
「実は、娘はなかなかゴルフを好きになってくれなかったんです。でも、今日は、すごく楽しそうなんですよ。なんだか、これを機に好きになってくれるような気がします」
 彼の娘は、長いパットを一発で沈めた。後ろを振り向いて、「ねぇ、いまの見た?」と目を輝かせる。父親は、軽くバンザイをしてまな娘をねぎらった。

 初めてのゴルフをサポートする、父親、母親。そしてそれに応えて溌剌とプレーする子供たちの姿に、親子の絆が深まった瞬間を見た気がして、胸が熱くなった。いつか、自分の子供も……と、そんな淡い憧れを抱かせる、印象的な親子の初ラウンドだった。

 
上手く打てても、打てなくても、気になるのはやっぱりお父さん 緊張しながらも、人生初のティショットに挑む
上手く打てても、打てなくても、
気になるのはやっぱりお父さん
  緊張しながらも、
人生初のティショットに挑む
 
みんなでバンカーをならす。マナーを覚えるのにも真剣だ “はじめてのゴルフ”を体験するために、多くの子供たちが集まった
みんなでバンカーをならす。
マナーを覚えるのにも真剣だ
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