
メリオンGCを設計したヒュー・ウィルソン氏は、
生涯この1コースしかゴルフ場を設計しなかった
仮に速くて硬いフェアウェイだった場合、ティショットでもスピン量をコントロールして、「フェアウェイでボールを止める必要」があります。「フェアウェイでボールを止める」という表現はあまりしませんが、でも、そうしないと勝てません。そういう意味では、タイガーのようなテクニシャンが有利といえます。
しかし、もしフェアウェイがそれほど硬くない、遅いフェアウェイになれば、藤田寛之やR・ドナルドにもチャンスはあるでしょう。
さて、このアメリカの中でもトラディショナルなコースを設計したのは、元々メンズクラブとしてのメリオンのメンバーだった、ヒュー・ウィルソン氏です。クリケット場だったこの土地に、「ゴルフ場を造りたいから、勉強して造って欲しい」とメンバーたちに懇願され、半年間、H・コルトやC・H・アリソンが造った英国の名門コースを見てまわり、帰国後メリオンGCを造りました。
アリソンが造ったコースを視察してきただけあって、「the white face of Merion」といわれる白く反りあがった美しいバンカーは有名ですが、「メリオンといえばコレ!」というような、コースのシンボルにもなっている特徴があるんです。
そう! それは、ピンフラッグの形です。旗ではなく、先端にカゴが付いているんです。 ウィルソン氏が、ゴルフ場視察で英国に訪れたときに、現地のゴルフ場で働いている人が、自分たちのランチを動物たちに食べられないようにと、ランチボックスを旗の上にカゴを吊るしているのを見て、「これをメリオンのフラッグにしよう」と思いついたとか。
現在のメリオンGCのピンは、ウィッカー・ピン(wicker pin=カゴのピン)と呼ばれていますが、そのカゴがついている「フラッグ」の形が、英国淑女たちが被る帽子(hat)を止める「ピン」の形に似ているので、以来ゴルフ場の「フラッグ」の名称が「ピン」と呼ばれるようになったそうです。
ゴルフの面白さは、勝ち負けだけではありません。試合の歴史やバックグランドを知ることで、その国の歴史や文化を知ることもできるのですよ。この全米オープン、ぜひその目に焼き付けましょう!

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