“ブラインド試打会”では、すでに激スピン性能が実証されていた!
去る2012年12月、東京近郊のショートコースでミズノ主催のクローズドな試打会が行われた。テスターとして参加したのは、応募によって招待されたアマチュアゴルファーとミズノ契約選手である藤井かすみプロ。まだ実態が明らかにされていない新ボールを使って、グリーン周りからのショートアプローチ、ウェッジショット、パッティングなど、さまざまなシチュエーションでの性能テストが実施された。
この試打会でもっとも注目を集めたのが、弾道測定器によるスピン量の計測だった。各テスターが自前のスピン系ボールを用意し、ショートアプローチで“謎の新ボール”とスピン量を比較したところ、実に参加したゴルファーの68パーセントが“謎の新ボール”のほうが多くのスピンを得られたのだ。
「ショートゲームでのスピン性能には本当に驚きました。フェースにくっつくような柔らかい打感で球離れが遅く、低く打ち出されたボールにはキュキュッとスピンが掛かります、これは今までのミズノのボールにはなかった感触です。そのうえフルショットでは、風に負けない弾道で力強く飛んでくれます。現在ツアーでナンバーワンになっている他社のボールにも負けない性能ですね」と語ったのは、藤井かすみプロ。
寒中で行われた試打会ではあったが、新ボールの激スピンぶりに参加したテスター一同が熱狂したのは言うまでもない。そして、この“謎の新ボール”こそ新開発の「NEW MPボール」だったのだ。
今年になって、ミズノから正式に“謎の新ボール”についてリリースが発表された。激スピンボールの正体は、「MP Sタイプ」。ミズノでは初となるウレタンカバーを採用しているのが最大の特徴だ。商品を担当したミズノの玉越氏は言う。「今までプロから要望が多かったのは、どちらかというと飛距離性能よりもアプローチでの操作性でした。そこで新ボールを開発するにあたってはウレタンカバーを採用し、とにかくスピン性能にこだわりました。他社のウレタンカバーと比べると、カバー層自体が厚くなっているのも特徴のひとつです。こういった新設計が、アプローチでの低い打ち出しと多くのスピン量を実現しています」。
心地よい打感と優れたスピン性能を発揮する「S」。
スピン性能比較では、短い距離で優れたスピン性能を発揮。高速グリーンでもスピンの効いた弾道でしっかり止まります。粘性の高いカバーが長くフェースに乗る優れたコントロール性能と心地良い打感を可能にします。
また、新しいMPボールには「Xタイプ」というモデルも登場する。こちらはミズノ独自のクロスコアを進化させ、従来よりも飛距離性能に特化したボールとのことだ。「前モデルに比べて、クロスコアのリブの高さが高くなっているのが特徴です。これがクロスコア構造の「ねじり戻り力」を増大させ、ドライバーショットでは従来よりも高い打ち出しと低スピンの弾道を実現します。さらに4層のそれぞれの硬度分布を見直すことで高反発化し、直進性の良さでも飛距離をアップさせるボールです」(前出・ミズノ玉越氏)。
高弾道で優れた飛距離性能を発揮する「X」。
進化した4ピースクロスコア構造で、より高い打ち出しと適正なスピン性能を発揮。また、コアの硬度分布を見直し、さらなる高反発化を追求し、より優れた直進性で、大きな飛距離を生み出します。
激スピンの「Sタイプ」と、飛ばせる「Xタイプ」。MPファンにとっては、どちらも待望の注目ボールであることは間違いなさそうだ。
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