沼津国際カントリークラブ

- マスターズを開催するオーガスタナショナルと同じグリーン
- 沼津国際カントリークラブは、マスターズを開催するオーガスタナショナルと同じグリーンの芝「ペンA2」を採用するゴルフ場。アマチュアゴルファーのニーズに応えるため、滑らかな転がりを追及している。
速いグリーンには2つのタイプがある
ひとことで「速いグリーン」といっても、大きく2つのタイプに分けられる。ひとつは、ローラーで芝を寝かせてパンパンにしているグリーン。スピードは出るが、芝を寝かせることによって芝目ができるため、プレーヤーは芝目も読み切ってストロークしなければいけないのが特徴だ。そしてもうひとつが、芝を低刈りして直立する葉の上をボールが転がるグリーン。こちらは芝目が少なく、傾斜を読めればカップインの確率は高くなる。

マスターズ気分が味わえる? 沼津国際CC
静岡県の沼津国際カントリークラブは、芝目のない後者のグリーンを持つゴルフ場だ。2000年に高麗芝のグリーンをオーガスタナショナルと同じペンA2というベント芝に転換し、滑らかでスピーディな転がりが楽しめるグリーンを作り上げている。「速いグリーンでプレーしてみたいというメンバーさんのニーズに応える形でペンA2を採用しました。私の感覚値では、ゴルフ場の評価の7割がグリーンのコンディションで決まると感じています」と語るのは同コースの代表取締役社長山田友昭氏だ。

プロと互角に戦えるのはパットだけ
山田氏はこう続ける。「300ヤードのドライバーショットを打つプロと飛距離の勝負をしても勝ち目はありません。アマチュアゴルファーがプロと互角に勝負できる可能性があるのはグリーンだけ。ティショットが200ヤードも飛ばないプレーヤーだって、プロが外す10mのパットが入るかもしれないわけですからね」。また、片手シングルまでいった山田氏はプレーヤー目線で見ても、「速いグリーンは適当に打てないスリルがある。精神的な負担がかかりますが、それが楽しみになるんです。ゴルフの醍醐味ですよね」と語ってくれた。

2グリーンにこだわり続ける理由とは
沼津国際CCのように芝を低く刈ってスピードを出すグリーンはメンテナンスにも手間がかかるそうだ。もちろんグリーンに穴を開けるエアレーションという作業も年に数回行っている。「うちは2グリーンを採用していますが、これはプレーヤーの皆さんに極力コンディションの良い状態でゴルフをしてもらうため。今は1グリーンが流行りではありますが、グリーンがひとつしかなければメンテナンスも十分にできませんし、コンディションの良くないグリーンでもお客様にプレーしてもらわなければいけない日も出てきてしまうんです」。
