宇津峰カントリークラブ(福島県・27H)

宇津峰カントリークラブ(福島県・27H)

ホテル風な落ち着きとメタリックな未来感の融合

新築が減った一方で、全面リニューアルをするハウスは増加傾向にある。
老朽化が背景にはあるもの。
その多くが現在の運営スタイルに合わせようという改修だ。
ここ宇津峰カントリークラブもかつての敷居の高さから
幅広い層を受入れる親しみある雰囲気へのリニューアルだ。

雰囲気の変更だけでなく
動線や働きやすさも考慮

「旧ハウスはメンバーシップとして、岩作りのイメージのする重厚感を重んじるデザインでした。リニューアル自体は老朽化がきっかけでしたが、経営交代により幅広い層に受入れられるゴルフ場にしようということで、ハウスも重厚感から親しみやすさをポイントに改修しました」(支配人・山崎守氏)

 1階2階ともカーペットを一新し、コンクリートの柱は木目調のデザインにして温もりを与え、天井も張替え、レストランのテーブルや椅子も替えた。

「レストランの壁にクラブ競技などのチャンピオンボードが並び、伝統を強調するような感じがありました。それも変えて、カフェ風の雰囲気に変更しました。また、フロントのカウンターが長く、女性施設へ動線が非常に悪かったので、半分ほどの長さにカウンターを短くして動線を確保しました。また、高さを低くし幅も確保することで、お客様だけでなく、スタッフの業務もやりやすいように配慮しました」(山崎支配人)

 チャンピオンボード類は1階のラウンジ周辺にさりげなく飾った。フロントカウンターを短くし装飾も替えたことで、来場客のハウスに入った時の第一印象はかなり敷居の低いものとなった。今回のリニューアルは内装をカジュアルなものにして、照明もすべて替えて明るくした。こうした変更は雰囲気を一変させただけでなく、拡大したショップの位置変更なども含めて、お客の流れに無駄が出ないようなレイアウトの工夫にも繋がっている。

「厨房設備を替えたり、レストランメニューを全面的に刷新するなど、ハード面の変更に伴い、ソフト面も変えたことで、スタッフのモチベーションも上がりました」(山崎支配人)

 運営方針の変更によるリフォームだけに、そこで働く人たちも大切である。


すっきりとしたフロント・ロビー

車寄せの石造りの支柱など、以前の名残りのある外観

カフェ風のレストラン。テーブル数19卓。レストランの一部はコンペパーティにも利用する

リニューアルで売り場面積を拡大したショップ

コンペルームは5室。95人収容

すっきりとした1階ラウンジ

ロッカーは同形で色違い。男性331本

ロッカーは同形で色違い。女性63本

男性浴室

男性脱衣室

女性浴室

女性脱衣室

今回、ご紹介したクラブハウスは…

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所在地
福島県須賀川市塩田宮田
開場
1976年4月
ハウス設計
五洋建設㈱
ハウス施工
五洋建設㈱
リニューアル設計
㈱クラムジーアロー
リニューアル施工
㈱クラムジーアロー
延べ床面積
4432㎡
構造
鉄筋コンクリート

「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。

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