ウッドストックカントリークラブ(山梨県・18H)

ウッドストックカントリークラブ(山梨県・18H)

豪華さから使い勝手へ格式からリラックスへ

豪華な施設が評価される時代は終わった。
居心地がよくて使い勝手のよいハウスが求められている。
冬季の3カ月間をクローズして、幅広い層に受け入れられるハウスにリニューアルした。

小さな工夫と配慮を積み重ね
来場者ファーストに

 全面的なリニューアルが実施されるケースが増えている。天井や内壁、カーペットなどの入れ替えや、照明類の交換などで雰囲気をガラリと変えることが多い。ウッドストックカントリークラブでも、それらはすべて変えた。屋根の葺き替えも行った。しかし、同CCのリニューアルは、単に雰囲気を変えただけではない。

 たとえば、風呂場。3段になった脱衣棚にはカゴが各段に置かれていたが、最下段は使用頻度が極端に低い。そこで棚を改造し、3段ながらカゴは中段に1つだけとした。浴室は、ラドン湯とサウナを廃止して、浴槽を「ぬるめ」と「あつめ」に分け、「ぬるめ」を眺望のよい位置に、「あつめ」の横には水風呂を、出入口も移動して付近にはかけ湯を設置した。女性の風呂場はトイレへの通路をパウダースペースに改装した。カランの数も倍に増やした。男女とも洗い場はカランごとに仕切りをつけ、照明も明るいものに変えた。

 また、ロッカーはスチール製から木目調に換えるとともに、カーペットの配色を工夫してブース間隔も広げ、落ち着きと温かさを演出した。フロントカウンターはほぼ半分の長さに短縮し、お客様との距離を縮めた。ロビーは打ち合わせなどの使い勝手を考慮して、多くの人が座りやすいようにソファからイス&テーブルに変えた。そして、レストランは肘掛けイスから肘掛けなしにして動きやすさに配慮した。さらにスタートテラスに続く階段には手すりを設け、滑りにくいように新しいゴムチップを敷いた。他にもトイレの便器や空調なども工夫している。

 1つひとつは小さな変化だが、こうした気配りは必ず来場者の心に届く。リニュールの際には、ぜひ検討したいことである。


フロント

広々としたロビー

雰囲気あるレストラン。テーブル数15卓。奥はコンペルームとして利用する

ラウンジ

コンペルームは3室。72人収容

特別室

ショップ

ロッカーは男女同形。男性243本、女性54本

男性浴室

男性脱衣室

女性浴室

女性脱衣室

女性脱衣室

すっきりとした外観

今回、ご紹介したクラブハウスは…

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所在地
山梨県笛吹市八代町竹居
開場
1981年9月
ハウス設計
㈱笹川スエオ建築事務所
ハウス施工
株木建設㈱
リニューアル設計
ユニバーサルプランニング㈱
リニューアル施工
株木建設㈱東京本店
延べ床面積
4232.52㎡
構造
鉄筋コンクリート

「クラブハウス探訪」はゴルフ場経営の専門誌「ゴルフ場セミナー」に掲載中。

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