恵庭CCのコースは、フラットで広々としている。その北海道の自然の雄大さをクラブハウスで具現化しているような造りである。まず、エントランスホールは、10メートルにおよぶ吹抜け。湾曲した天井と大理石の太い柱が、いきなり蕫非日常﨟を演出している。柱や天井が乳白色なのに対して、目線を下げると、フロントカウンター、フロント奥、また、対面する待ち合いスペースやショップは、マホガニー調のシックな色彩でまとめられている。
ホール奥は、左右に分かれた階段。ちょうどエントランスやフロントが中2階で、2階にコンペルームやロッカールーム、1階にレストランやスタートテラスという構造である。ホール奥の階段を下りた突き当たりがラウンジになっており、吹抜けのレストランといい、米国東部や南部にある歴史ある名門ゴルフ場のハウスの雰囲気がある。
「設計は、鹿島建設ですが、米国のデザイン事務所も一緒にデザインに関わった経緯があります。それに、ゴルフ場として、ゴルフの原点を追求しながら、歴史を重ねて頂点を目指すということが念頭にあったので、クラブハウスも単なる豪華な社交場ではなく、古き良き時代を彷彿とさせるイメージを大切にしたのだと思います。クラブハウスには、秩序あるくつろぎを得るために、格式と開放感を同居させ、サービスは押しつけがましくなく、自然に空気のように提供できる空間を求めた結果がこのハウスということです」(支配人・塩田渥法氏)