ハウスの敷地は傾斜地である。そのため、2階建てではあるが、それそれの階が地続きの、高低差を生かした造りになっている。「環境面に配慮したということです。エコアイスや蛍光球の多用、節水型器具の選定など、設計の久米設計がISO14001をこのハウスで取得するために、いろいろな面で留意しています。ゴルフ場側としても、現在のゴルファーに対応するように、華美にならず使いやすさを優先させました」(常務取締役支配人・高橋俊夫氏)
以前はコンペルームがなく、天井も低く、重厚だが暗かったハウスを、明るくし、従業員、来場者とも動線を短くし、少人数運営が可能な造りとした。カジュアルを好むゴルファーの感覚に合わせつつ、レストランを一番見晴のいい位置に据え、その隣のラウンジは、ざわつきを考えてあえてガラスで囲んだ。大きなガラスの仕切りがあることで、レストランは却って奥行きが感じられる。コースは名匠井上誠一設計だが、ハウスは機能的でも落ち着きがあることで、現代風の一体化を目指したという。
ロッカーを地階にしたのも、地元のゴルファーが多い同CCでは、フロントで受付を済ませれば、スタートテラス前の練習グリーンやアプローチ練習場などに足を運ぶことが多いことを考慮してのもの。プレー本位のハウスでもある。