ゴルフダイジェスト出版案内>クラブハウス探訪

クラブハウス探訪
府中カントリークラブ  4/23 更新
このゴルフ場情報へ

 メンバーズロッカーの充実と動線を考えたハウス

フロント

所在地/東京都多摩市中沢1-41-1
電 話/042-374-3131
開 場/昭和34年11月3日
コース/18H 6675Y P72
ハウス設計/松田平田坂本設計事務所
ハウス施工/戸田建設
延べ床面積/5403平方m
構造/鉄筋コンクリート

メンバーズロッカーを数多く備えたゴルフ場は少なくなっている。しかし、会員からの強い要望があれば、設備することになる。ただ、だからといって、使い勝手が悪いのでは、クラブハウスの役割を十分に果たしているとは言えない。府中カントリークラブのクラブハウスは、メンバーズロッカーとその他の部分との釣り合いを上手にとっている。

 府中カントリークラブは昭和34年の開場。すでに40年以上の歴史がある。クラブハウスは、30年を経て、平成2年に新築された。「当初は1000坪程度のハウスの予定でした。しかし、メンバー主体の運営を維持するという考えから、メンバーズロッカーの充実を図ったところ、1500坪になってしまいました」(支配人・宇川裕氏)

 男性ロッカーの面積は、約350坪程度になる。これだけ大きく占有されると、設計自由度も自ずと低くなるはずだ。しかし、同CCの場合、男性のメンバーズロッカーを2分する形で通路をつくり、浴室への距離を短縮している。しかも、通路にある階段からはレストランに上がれる。朝、ロッカーでの着替えを済ませてからの動線、ホールアウト後にロッカーに戻ってからの動線が、この通路と階段でかなり短縮されているのだ。また、自分のロッカーにキャディバッグを置いている会員も、当然多い。朝は、会員自らがロッカーからマスター室前のスタートテラスにバッグを運び、帰りは、キャディが玄関脇のキャディバッグ置場か、メンバーズロッカー中央の階段脇通路まで運ぶ。

 さらにこのハウスは、ロッカー部分を除くと、非常にシンプルでムダがない。玄関横の待合室は、デッドスペースになりがちだが、全面ガラス張りにし、車寄せや駐車場からの出入りを見やすくしている。この部屋の隅にはソファベッドが置かれ、そこはカーテンで囲めるようになっている。緊急時の医務室になるわけだ。会員の高齢化に伴っての配慮だろう。逆コの字型のフロントは、玄関やホールにも、スタートテラス側にも目が届く。シンプルな造りだけに、機能性も高いといえる。



ハウス外観 玄関横"
クラブハウス外観。マスター室前のスタートテラスは、1番、10番のティグラウンドへも、9番、18番のグリーンからも近い 玄関横の待合室。基本的には、連れとの待ち合わせの場所であり、「携帯電話をかける場所」だというが、利用頻度は非常に高い
レストラン ラウンジ
レストランは横長。テーブルは2列にゆったりと配置されている。奥に男性メンバーズロッカーに下りる階段がある。17卓 レストランに隣接したラウンジ。暖炉がモチーフとなっている
洗面コーナー 風呂場
女性はやや狭いが、洗面コーナーは3面鏡になっている  風呂場


つづく
back 朝宮GC 2003年4月号
目次
佐賀CC 2003年6月号 next
特集目次●2012年7月号
競技開催で、イメージ&知名度アップ
コンプライアンスは大丈夫ですか?
DM&メルマガでプロモーション
夏に備える送風機ノウハウ&カタログ
 
ゴルフ場セミナーより転載

ゴルフ場の運営に携わる専門家向けに発行されている、ゴルフダイジェスト社発行「ゴルフ場セミナー」誌のカラー企画「クラブハウス探訪」からの転載です

ゴルフ場セミナーへのメールはseminar@golfdigest.co.jpへどうぞ
 
このページのトップに戻る top