進入路をのぼって駐車場にさしかかるとクラブハウスが見える。正20面体のその外観は、初めて見た人には確かにインパクトがある。
国技館の設計者が設計したものです。あちらは8角形ですが、こちらは20面体です。中国の奉天にある有名な寺院を模したということです」(取締役副支配人・田下泰雄氏)
建物のシルエットも特徴的だが、配色や内部構造も凝っている。
「銅板葺きの屋根は、15、16年先には緑青の緑となり、壁面はピンク系の御影石と北海道産の桜材の使用により、配色についても年数を経てから味わいが出るように最初から考えられているんです」(田下副支配人)
桜の一枚板に角材を打ちつけたものを柱の一つ一つに使っている。もちろん、鉄筋コンクリートではあるが、この工夫が外見的にも“和”の雰囲気をだしている。また、ハウス内のホールは大きな吹抜けで、傘をイメージしているという。ここでも、ピンク系で統一され、すべて桜材を使用している。吹抜けの天井には、60本の蛍光灯を据え、天井の白い面に反射させて自然光に見えるような演出もされている。
20面体のために、内部にも20本の太い柱があるわけだが、2階のレストランには柱はなく、レストランゾーンが湾曲していることで、ほどよい奥行き感をだしている。